2009-01-01から1年間の記事一覧

Liar-Soft 『SEVEN-BRIDGE』

WW1前にあったオスマン帝国とのもの凄い戦争と黒死病の影響で欧州に人間が入れなくなった世界で、人の心を読み取れるという能力を持った主人公クゥ・クランが北京で、そこで「黒の切符を持った者のみが乗れる欧州行きの列車」と人口に上っていた列車プレステ…

谷崎潤一郎 『吉野葛・蘆刈』

中編2つ。どっちも導入部は紀行文の形をとりながら、その下地を古典文学に取って脇をがっしりと固めたあと、わりと突然に伝聞の形で小説の筋が始まる。谷崎関西移住後中期の作で、それぞれ舞台は、『吉野葛』は秋の吉野山、『蘆刈』が京都と大阪の間くらいに…

091227

Zwiebach 『A First Course in String Theory』 ちんたら演習問題なう。なんつうか、展開してから振動子の定義とかを改めて自分の手でやると「あれ? ファクタiを中に入れる入れないの任意性でmassの定義変わっちゃう。大ピンチ打線」などと困惑すること頻り…

091226

Zwiebach 『A First Course in String Theory』 演習問題の撃ち漏らしを年末大掃除なう。ゼミがいま22章とかなのに15章のとかやってる。本文読んだ時の記憶が薄れてるので、この時点での仮定とか状況とかどんなんだったかしらん、なんて探ってる内にアホみた…

091223-25

Zwiebachゼミ 水曜。なんだね、びっくりするくらいグダグダというかなんというか。自主ゼミの経験があんまりないのでよくわからんのですが、発表者に「誰もやってきてないなら……じゃあいいです」って言われることってのはよくあることなの? へこー。 実験 …

PULLTOP 『しろくまベルスターズ♪』

「サンタさんとトナカイさんがクリスマスイブに街中にみんなにプレゼントを配る」ってのを、魔法要素含みながら組織的にやってる人達のお話。サンタさん達が"お仕事"としての誇りと責任も強く意識していることが、そのやってることのメルヘンさに対して物凄…

中勘助 『銀の匙』

100年ちょっと昔の詩人が書いた、少年の頃の回想記。文致は平易な大人のそれでありながら、その世界は徹底的に子供目線で、わりに淡々とした日々の出来事を、そのいかにも"のちに詩人として自分の世界を表現しなくちゃならなくなる"ほど独特でナイーブな感性…

091220-22

理論ゼミ 月曜。BCSを違う方法で。「で、原論文の(1.1)式って何?」に終わらずすっかり僕らBCSマニアですことよ。あとフィルツ変換の証明など。なんか眠かったのか、ポケットに入ってたメモ帳には「魔王は人間じゃないからみんなと可換で、シューアの補題で…

091218-19

実験ゼミ 金曜。「遊撃という言葉を知ってるかい? 戦力ってのは少し余らせておいて、必要になったその時々にその場所に充てたり全体の効率をボトムアップさせる作業だったりが大事なのであって、その遊撃隊がどんだけ全体を観れる人間かということがチーム…

091216-17

Zwiebachゼミ 18〜20章。えー、18章の発表担当だったのですが、ゼミ開始5秒でいきなり、このブログもかくやというくらいグダグダの語りを始め、問い質してみたらなんとcmizunaさん、これまで学んできたことをいきなり全部忘れたいとおっしゃる。全員に「え、…

091214-15

理論ゼミ 月曜。BCS。自己無撞着の式出すとこ辺りまで Zwiebach 『A First Course in String Theory』 あー、やっぱ数日前に俺がここに書いた解釈間違えてるし。お勉強ブログで自分の間違い正してくれる人がいなかったらやってる意味ないな。くっそこんなク…

091213

中嶋貞雄 『超伝導入門』 えー、現象論っぽいのとかGL eq.とかを先に持ってきて、ミクロのBCSとかの話はなんか後半に持ってきてるという構成に気付かず、最初からのんべりだらりと読んでは「つまんねー」と叫ぶ、大変頭の悪いcmizunaさんでした。えー、今回…

091210-12

実験ゼミ 木曜午前。つか水曜の午後に自主ゼミでメンバー全員と顔合わせてて、その後帰ってからあんま寝ずに行ったので、どっちかというと午前10時集合と言うよりは深夜34時という感じで「こいつらさっきも会ったがな……」という脱力感でいっぱい。フィラメン…

森田季節 『桜木メルトの恋禁術』

うーん……。シリーズ用に書き残してるのか知らんが、出てくるキャラクターがみんな薄っぺらいまま場面場面で便利に使い捨てて最後まで……という感じ。「最初に駄洒落を一個思いついて、それに乗っけて思いっきりテンプレ通りのストーリーをでっち上げる」とい…

ヘルマン・ヘッセ 『デミアン』

1人の少年の少年期から青年期を越えるくらいまでの自我形成とその自我に辿り着くまでを描いた、小説でありながらも哲学書や神学書に近い側面も持つ本。少年期あたりのくだりは「まあがんばれ」っていう、これまで俺が読んだヘッセの小説と大体似た感想だった…

恒藤敏彦 『超伝導の探究』

BCS理論のBardeenの下で学んだこともある物性理論学者の著者が読み物としてまとめた、低温で水銀が抵抗を失うことをOnnesが発見してから、BCS理論という鮮やかな決着を迎えるまでの理論の歴史的な流れを書いた本。式が全然出てこない割に物理タームは結構自…

『犬と猫と人間と』

@京都みなみ会館 捨てられた犬や猫が殺処分されたり保護されたり、という辺りを取材したドキュメンタリ映画。国内の犬猫殺処分数が大体30万匹、その多さにこの映画に出てくる人達はみんな心を痛めていて、それを減らそうという努力を現場で行い、どうやら少…

『マイマイ新子と千年の魔法』

@MOVIX京都。 どうしたもんかな、たぶん、この映画を語る言葉を多分俺は持たないよ。始まってからタイトルが出るまでに一瞬でタイトルのキーワードを華麗に説明してたり、メインに描かれる昭和30年代と1000年前を"魔法"という言葉で多層的に見せてみたりと、…

091207-09

理論ゼミ 月曜。今週から色々な原論文にあたるに際し、「おう貴様らこれまでみたいな甘い読み方が通用すると思うなよ」的な運びと相成り、「しーません……来週BCSから始めます……」と一旦仕切り直し。で、今回は教員がその原論文の成果を現代的な立場から見て…

091206

南部さんの原論文 あのさあ、前に朝永さんの手記を読んだ時、その中に「我々が大学に入った時は量子力学が出来たばっかりで、教える教員もいなければ教科書もなくて、原論文を読むしかなくて無茶苦茶大変だったっちゃ」とかいう記述があったのを読んで「教科…

091204-05

実験ゼミ えー、水素ガスを初めて扱ってみたり、水素を漏らしてみたり、水素の元栓を閉め忘れてみたり、水素の栓を閉める手順を一度間違えてみたり、実験室の扉に張ってある、災害時の対処方法、何かあった時に安全の範囲で確認しなくちゃいけない部屋や連絡…

パソコンを買い換えました。その1。

以下8,000字弱あるらしいので気をつけて。久々にいっぱい書けて俺は気持ちいいけど。 えー、パソコン買い換えたいって話は前にしましたな。これですか。1ヶ月くらい前なんですかな。要は『true tears』ってBDソフトを買うにあたってデジタル端子つきの液晶が…

091130-1202

理論ゼミ 月曜。前回の続きで、小林益川行列の構成が1つ、ってゼミ内部で完結しませんでしたけど。あとは系に入れる対称性とは何ぞやという話など。んー、なんつんだ、CP対称性が破れてるって言ったら「えらいこっちゃ!」ってなるけど、CとかPの何が偉いの…

091129

南部さんの原論文 いまいちまだ原論文との距離感が掴めないで御座る。参考文献1つの1/3読んだ辺りでたーいむあっぷ。 今日もまた1つ裏目に。使わない知識ばかりが増えていく。そういうの全部金で解決したい。

091124-28

Zwiebachゼミ 水曜。13章まで。特に何事もなく発表が終わってしまって、さてどうしようかしらんというところで、3回生のうちの1人が九後さんの本のグラスマン数の積分の定義の話(微分と部分積分と線形性だけでと(ごめん、手が勝手にTeXを。はてなダイアリー…

『劇場版 マクロスF 虚空歌姫〜イツワリノウタヒメ〜』

@MOVIX京都。シェリルえー女やー。 面白かったけど、んー、TV版観てた人向けの映画かな。ストーリーもかなり違ったし、使い回しがいっぱいあるとかじゃなくて、映画の尺に合わせてはしょったほのめかしとか説明の処理なんかは、一回TV版観てアナザー的に観た…

『THIS IS IT』

@MOVIX京都。 マイコーのやるはずだったステージのリハ動画を編集したやつ。『スリラー』くらいしか観たことない俺が言えることなのかはわからんけど、死んだからコンテンツとして成立してるとかではなくて、普通にドキュメンタリーな切り口っぽくすら見える…

091118-23

Zwiebachゼミ 水曜。12章前半まで。えー、わんおぶざもすといんぽーたんとかりきゅれーしょんが合いません。結局それで19時くらいまで。個人的にはその後も何度かやり直してますけど駄目ですねー。D=26が手に入らないとかありえん。1回分がこんな。 実験ゼミ…

結城浩 『数学ガール ゲーデルの不完全性定理』

ラノベ風のストーリーも展開しながら中身はガチの数学をやる人気シリーズ。だいたい年1くらいのペースで出てて、この3冊目のテーマはゲーデルの不完全性定理。2年前に1冊目を読んだ時に感想で"もう1つ上の世代向けにも一冊書いてほしいくらいだなあ。ε-δ論法…

091114-17

理論ゼミ 月曜。20.2を前半発表。えー、基本的にボクみたいな屑というか出涸らしを絞ったところで何か楽しいことが出てくるわけがなくですね、ボクがこのゼミで発表する際は「事故らなければ良し」みたいに思ってる節が。そらまあ自分が勉強させてもらってる…