2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

北岡明佳 『錯視入門』

色んな錯視がカタログ的に並べられている。入門は入門なんだけど、わりと研究寄りで、先行研究の整理という趣が強い。こことここの角度が何度から何度までなら錯視が起きる、みたいなことも書いてあるんだけど、そういうことを言うなら「起きない」場合の図…

村上健司 『妖怪事典』

びっくりするくらいの量の妖怪を取り上げて説明する、まさに事典。どちらかというと、既存の一次資料に遡ってそれらを突き合わせるというところがメイン。この1年くらい出先でヒマな時に読んでて、気になる妖怪をメモしたのが以下である。説明文を読まないと…

竹井10日 『愛だ恋だを取り締まる俺に、春がやってきたので無秩序 1』

なんかめんどくさい設定が色々あるけど、キャラ全部『東京皇帝』にいたやつじゃねえか!愛だ恋だを取り締まる俺に、春がやってきたので無秩序 1 (角川スニーカー文庫)作者: 竹井10日出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店発売日: 2014/10/01メディア: Kin…

岡本浩一 『上達の法則』

数年ぶりに再読。練習して上手くなるような技能をどう効率よく上手くなるかということを、"感覚の言語化"みたいなことを中心にきちんと整理したような本。まあ一応物理の研究を数年修めて挫折した今となって思う(そこまで"感覚"に頼る分野ではないけど)のは…

砂義出雲 『天網炎上カグツチ』

ネットで炎上することを力にして戦わされる正義のヒーローを主人公とする。ラノベという分野のなんでもあり感を活かして色んな素材に間接的にぶち当てながら、生きることのつらみを訴えるこの作者の熱さは健在ながらも、この内容だと、出来ればネットの炎上…

森博嗣 『カクレカラクリ』

廃墟オタの大学生2人が夏休みに田舎に赴いて、そこに伝説だけ残されている絡繰人形の謎を解き明かす話。途中で出てくるミステリ的な暗号は一目見りゃ解けそうなもんだし、まあすんなり読めてしまうだけの作という気がしてしまうが。人間の意志の美しさ云々の…

森田季節 『不戦無敵の影殺師 3』

最強と名乗る主人公たちが裏社会の異能にボコボコにされて、よりどころであった強さすら失うところから始まる1冊。実際に最強であるかどうかと最強を名乗るセルフプロデュースとが違うことなんか、当たり前に違うのだろうけれど、実際に目に見える異能力があ…

稲森謙太郎 『知られざる特殊特許の世界』

世の中に実際に出願されている特許(と実用新案)のうち、有名人が出願してたり明らかにトンデモだったりする、みたいな分かりやすく面白いやつの明細書を取り上げて面白がる一冊。その中に特許制度について説明するコラムも結構あるんだけど、意外と刊行が古…

桜庭一樹 『赤朽葉家の伝説』

鳥取の田舎の旧家に生きた女三代を描く。急激に動く時代の影響を受けながら、奇妙な力でそれとどこか切り離されているような赤朽葉家の中を書くことで、背景の中から浮かび上がる強烈なキャラクターが生き抜く様子が印象強くて、普通に面白い。赤朽葉家の伝…

『マン・オン・ザ・ムーン』

30年くらい前に早世したアメリカの伝説のコメディアン、アンディ・カウフマンの生涯を描く。序盤のコメディアンとして面白いことを言って人気を博していくってあたりの普通のギャグの部分は普通に経年劣化して、たいして面白いとは思わないんだけど、後年にな…

-141124

大学の事務からメールが来て、どうやら卒業に必要な書類を配布するというのだ。さて俺は留年をするわけだけど、しかし留年っていまいちどうやってするのか分からんなと思って。学生証の期限とかあるでしょう、あれがないと学生料金で色んなところには入れな…

Tinker Bell 『蝶ノ夢 〜二人の蝶〜』

9年前の『蝶ノ夢』を5年前にリメイクした抜きゲ。両親の仇への復讐心を胸に秘めながら働く、評判の太夫を女主人公とする。和服の赤さも全部込みでビジュアルは俺のちょう好みなんだけど。人気なのに何をされても拒まないことでも評判とあって、まあ異物挿入…

-141120

5つ目の話 雑誌に投稿してた原稿の査読結果が戻ってきた。なんかえらい丁寧な査読をしてくれるrefereeにあたったみたいで、reportに並べられる確認リストがtypoを含めると16個に及ぶ。直すもの直して、釈明するものは別にすると、確認に手間がかかりそうなの…

10年くらい前の千葉ロッテのヒーローインタビューでやたら「勇気づける」という言葉が出てきた時に、ボビー・バレンタイン監督が「couraging」という言葉をよく使ってたりしたのだろうか、とか思っていたよね。

研究室の遠足で、嵐山の方、保津峡駅から化野念仏寺まで歩いてきたんですよ。まあ紅葉の季節の嵐山、そこをぐねぐねと曲がりながら流れる保津川の横を数キロ歩くわけ。その先にあるのが化野念仏寺、ここの有名なのは西院の河原、その昔にこの辺りで風葬を行…

-141115

法律飽きてきた。……半月で? 1.5年計画で資格を取ろうっつってんのに? そのうち予備校を検討して環境を変えよう。40ー万ー円ー。 ここ数ヶ月、色んな人に就職の話すっけど、素論から一般就職ってんですぐSimonsの名前出してくる人のなんつうか、サンプル数…

-141112

京/都/賞/ワークショップ W/i/t/t/enっていう、素粒子業界の一番偉い人がなんぞそんな名前の賞をもらったらしくて、そんで京都にいらした折に研究会である。こういう、受賞に際しての研究会とか、わりと思い出話多めの和やかなやつかなーとか思ってたら、思…

渡辺佑基 『ペンギンが教えてくれた 物理のはなし』

バイオロギング、野生動物にGPSとかの計測装置をつけて移動距離なんかを調べる、わりと流行りの動物行動学の手法で分かった、最近の研究の話。それで色々な動物の泳ぐ速さや潜水時間なんかを集めて、体の大きさと一緒にプロットしてみるとあら不思議、なんか…

オリバー・サックス 『妻を帽子とまちがえた男』

脳疾患、特に右半球の疾患によって、幻肢や失認などの不思議な"感覚"に陥ってしまった臨床例を、30年くらい前の臨床医がエピソード的に語る。まあ時代的なこともあって、外からでは何が起こってるのかが分かりにくい症状に苦しんでる(苦しんでない人もいるが…

-141110

2冊目の本を読み終わって、次に読みたい本を大学の図書館で検索すると、法学部図書館の書庫にあるらしくて、そこに取りに行く俺はなんなんだろうという気がしてくる。『パリ条約講話』っていう本で、なんか特許の国際条約を話し言葉で解説した本ですよーなん…

-141104

修論を書こうとしている後輩に、「まあ遺言だと思って聞いておくれよ……」なんて言いながら、次にやろうと思っていた話を教えている。研究! 専念! 義務! 法律の本は2冊目の概説書を読んでいる。前の本が、法学初めての人向けに、法律の存在する意義みたい…