2009-12-11から1日間の記事一覧

森田季節 『桜木メルトの恋禁術』

うーん……。シリーズ用に書き残してるのか知らんが、出てくるキャラクターがみんな薄っぺらいまま場面場面で便利に使い捨てて最後まで……という感じ。「最初に駄洒落を一個思いついて、それに乗っけて思いっきりテンプレ通りのストーリーをでっち上げる」とい…

ヘルマン・ヘッセ 『デミアン』

1人の少年の少年期から青年期を越えるくらいまでの自我形成とその自我に辿り着くまでを描いた、小説でありながらも哲学書や神学書に近い側面も持つ本。少年期あたりのくだりは「まあがんばれ」っていう、これまで俺が読んだヘッセの小説と大体似た感想だった…

恒藤敏彦 『超伝導の探究』

BCS理論のBardeenの下で学んだこともある物性理論学者の著者が読み物としてまとめた、低温で水銀が抵抗を失うことをOnnesが発見してから、BCS理論という鮮やかな決着を迎えるまでの理論の歴史的な流れを書いた本。式が全然出てこない割に物理タームは結構自…

『犬と猫と人間と』

@京都みなみ会館 捨てられた犬や猫が殺処分されたり保護されたり、という辺りを取材したドキュメンタリ映画。国内の犬猫殺処分数が大体30万匹、その多さにこの映画に出てくる人達はみんな心を痛めていて、それを減らそうという努力を現場で行い、どうやら少…

『マイマイ新子と千年の魔法』

@MOVIX京都。 どうしたもんかな、たぶん、この映画を語る言葉を多分俺は持たないよ。始まってからタイトルが出るまでに一瞬でタイトルのキーワードを華麗に説明してたり、メインに描かれる昭和30年代と1000年前を"魔法"という言葉で多層的に見せてみたりと、…