機本伸司 『神様のパズル』

SF。主人公が理学部物理科の落ちこぼれ4回生で素論の実験系って時点で俺に合わない本だってのはわかってたんだけどさ。物理を専攻できるだけでどんだけ幸せか考えてみるべきだと思うよ特に素論なんか花形分野なんだからもう俺に謝れ。そんな私情も合わせて、前半部分の物理の説明がたるい。主人公連中の無学っぷりがきもちがわるい。物語の結論も普通っちゃ普通だし(周りの物理やってる人もだいたいそんな哲学に落ち着いているような)、穂瑞の造形も別にラノベっぽい読み方が出来るわけでもないので、前半部分で何となく示された物理を使ってミステリを解くようにTOEにたどり着く、ややトンデモっぽい理論の構築を笑って読めるかがSF読みの才能なんだろうなー。
神様のパズル (ハルキ文庫)