100514-15

  • ぽるちんぜみ
    • 金曜。2.1途中まで。閉弦のスペクトルの話が主。これでほぼ去年の貯金は使い切ったかな、という感じ。CFTよくわかんない。
  • たーにんぐぜみ
    • 金曜。以下参照のこと。
  • ぺすきん
    • 4.5から4章流し読み。Peskinは抽象論に入るとたまに急にわかりにくくなって、計算の話が始まると途端に輝きを取り戻す。変態なのだと思う。

 院に入ってセミナーとか論文速報とかを研究室でやるようになったわけです。まあ、入りたてのM1がセミナーでいきなり喋るなんてことはないですが、ただ聞いてるにしたってわからん話を聞いてもしょうがないのです。わからんにも程ってものがある、去年までも一応素論のお勉強はしてるんですけど、まだ分野としてまるっと手についていない未踏分野があるですよ。えー、それが超対称性、SUSYってやつですね。端的に説明すると、去年までやってた標準模型ってのが実験で確かめられてて、SUSYはまだ実験で見えてないってのが、まあある意味で一番の違いですよ。まだ確かめられてないからこそ研究の俎上に載るわけですし。で、これに関する授業がM1の後期から始まるわけですけど、そんなののほほんと口開けて待ってるわけにはいかんのですな。というか素論やる人達っておかしな人ばっかりで、せっかく自分が何を勉強したらいいのかわかったんなら、もう喜び勇んでそこへ向かっていくことしか考えられない人達なのです。ほんと気持ち悪い……。というわけでいわゆる自主ゼミ、単位とか出るでもない、学生が勝手に集まって輪講とかしていくゼミを立てて、SUSYやっていくことにしました。
 うちの大学の素論ってのはなんか知らんけどいくつか組織が分かれてる、っていうか、元が教養の授業やってたところとか、元が普通の研究所でそこが院生もとるようになったとか、そういう風に物理をやってる組織が構内にいくつもあって、それぞれが素粒子の研究室を持ってるのね。院生の授業は共通だったりするんだけど、そのセミナーとかそういうことはそれぞれ別々にやってるんだ。ん、で、俺がいるところは、その、理学部直下の物理教室が持つ素論さんチームとは違うという意味でまあ亜流なのですよ。去年まで学部からそのまま進学してくる人がほとんどいないってくらいのもんで。それが今年、俺ともう1人みたいに学部から上がってくる人も含め、わりと大人数が入学してきました。なんかそれが上の人達もわりと嬉しかったみたいで、先輩の院生とか教員とかわりと気にかけてくれてるのですよ。まあ普通に有難いことですけども。今回のSUSYゼミもわりとその先輩方の薦めもあって始めることにしたところがあって、でその話を持ちかけてみると、たかがM1がこぞってやる自主ゼミにパーマネントの教員が一人、博士課程の先輩が一人付いて一緒にゼミやってくれるとか言ってくれるわけです。
 まあ有難いけど手に負えねえっていうのもあって、でまあこんな恵まれた話なら、と思って、理学部の方に進学した素論さんチームのM1にも声をかけてみました。別組織にいるとはいえ、何人かとはつい先々月くらいまで一緒に卒業実験やって、お互いの尻ぶたのホクロをハンダごてで突き焼きあってた仲ですし、あと普通に授業は一緒で普段から顔合わせてますし、まあ一緒にゼミくらいやりますよ。「持ち寄った美少女フィギュアでトントン相撲やろう」ってのも前から持ちかけてますけどそっちは一緒にやってくれないみたい。残念。
 そしたら各組織の素論M1がぼちぼち集まるに集まり総勢8人、普通自主ゼミって言ったら思い思いに各自が発言しやすいよう少人数でやるもんなんですけど、まあ大所帯になりましてな。これがこの人数になるとろくすっぽ日程決めんのも覚束ない有様、初回が金曜にあったんですけど、これだって2日前に1時間遅らせるのが決まるくらいのもんですよ。そのくらいの人数のフレッシュジェントルメンズアンドレディーが、まあ亜流と言えば亜流の俺がいる組織にやってくるとなったら、なんかみんな嬉しくなっちゃったみたいで、初回の開始時刻に教室にはM1が8人の他に先輩院生やら教員やら合わせて5人くらい来てんの。「わあ」と思って。「大ごとになってる!」と思って。その人達がまあちゃんとM1がやる輪講に突っ込んでくるね。その、M1の中でもうちの大学以外から来て標準模型についてまだあんまり勉強してない組も、やる前は「ついてこれるのかしらん」と思ってたのが、もっそい精度の高い質問を上げてきて、むしろそれに准教授が答えに窮するくらい、っていうくらい、ちゃんと居る意味のある大活躍ぶり、人数も顔ぶれも凄いが中身も凄い自主ゼミになりましたよ。その中での俺の役割? 次回の日程を決めるのに空き時間を探す時に、普段使いしてる自作の時間割表を差し出したら、そこで使ってる「あずきフォント」っていうフォントがみんなに「かわいい」と評判でした。それだけです。そだ、新しく決まった日程で時間割作り直して、来週もみんなに褒めて貰おう! 今度はうずらフォントだ!