100713-17

  • ぺすきんぜみ
    • 演習問題。火曜と木曜。どっちかで喋ったような気がする。出てる人が少なかったから、たぶん午前中にある方で木曜だな。そんな程度。
  • 場の理論
    • 水曜。ノートの字が読めないほど乱れている。よっぽど眠かったのか、「とりあえず黒板のデータをjpgで写しておいて、文字情報に直すOCRは帰って寝たあとの俺に任せよう」って感じの字体で、自分の中の何かを調伏しながら必死で書き付けているのだけれど、まあ読めないね。
  • ぎんすぱーぐ
    • Virasoroから任意のアフィン代数への拡張。あふぃんあふぃん。

 大学院の研究室単位で集まって、最新の論文紹介やらセミナーとかやったりするですよ。4月の本当に入りたての頃は、誰が何の話してても最初の5分で「わけわからんちん」ってなって、こんな話がみんなわかる研究室の先輩諸氏達はさすがだなあ、母乳で育てられた人達はやはり一味違う、と適当に感心すること頻りだったのですが、その後何ヶ月かで俺もちょっと超対称性やらCFTやら軽く囓ったら、なんかその各回1時間くらいの話の中の最初の15分くらい、導入部分として話されることが、たまにわかるようになってきたですよ。その、やっぱり細かい詰めとか全然まだまだで「俺の知ってるCFTをSUSYに拡張しても大体同じ話が成り立ってtrue marginalとかあーゆー風になるんだろうなー」くらいの理解、まあこれを理解とか言うとまた先輩方に頭皮を剥がされて「脳漿じゃないから恥ずかしくないもん!」とか言わされる羽目になるのであれですけど、まあ大体、その話全体がどの辺に位置づくかみたいなことくらいは出来るようになったんじゃないですかね。それでよくわかんないのが、たまたま俺が直前に勉強してたとかで偶然知ってるようなことがそのセミナーとかで出てきて、それで他の先輩がそのことについて質問したりするんですよ。んー? ってなる。俺とかまだだいぶ幅広い感じで勉強してるつもりだけど、これでももうそれなりに区切られた領域とかあって、で意外と研究者ってもその人の専門分野ってのはそれなりに狭かったりするの? まあうちの研究室がわりと手広く色んな人が色んなことやってるとかあるんだろうけど、それでもたまに、最近そういうの「あれっ?」ってなるよね。
 まあいいや。そうやってとりあえずの話の位置づけが出来るようになると俄然話を聴くのが楽しくなって、「とりあえずメモとって、細かいことわかるようになったらまた見直そう」つって、ちゃんと話のメモをとるようになったんですよ。で、それを今度は自分のお勉強が進むまでどっかにとっておかなくちゃいけないわけ。まあ実際はそんなの読み返すわけがないわけで、そんなんまた自室にメモを投げ捨てて、「ぼくの考えた新しい啼き声の鳥(40年後にその啼き声が素粒子の名前に採用される予定)」の絵だとか、amazonの納品書とかと一緒くたに混じってPCチェアのキャスターに轢死させられるのがいいところなもんですから、なんかもうちょっとまともな保存方法を考えねばなー、と思ってたわけですけど。結局はPCにスキャンして、evernoteっていうwebサービスに揚げることにしました。とりあえずタグが付けれそうなのと、あとはOCRがあってそれで検索がかけられるってのがまあ嬉しいところですね。容量制限があるので今んとこ50枚くらい揚げたところで放置してあるんですけど、まあとりあえずの保存場所としてはいいんじゃないですかね。家で揚げたものが研究室から見れたり。まあそれでそのOCR、画像から文字を読み取って検索の対象にしたりする最近流行りのやつですよね、そっちはどんなもんなのかね、って。あのさ、俺の字の汚さったら大したもんで、しょっちゅう他人から「読めない」だの「汚くてもいいからまずは丁寧に」だの「あのさあ、糸偏ってのは一画じゃないの。そういう意味では、あなたは間違えた漢字を書いているんだからね。人に見せるときくらいはちゃんと書きなさい」だの「テストに書いたあんたの字が汚いって、担任の私が数学の先生になんで怒られなくちゃいけないの!」だのという罵倒を浴びているくらいのもんなわけです。まあ最後のは中1の時の担任に言われたやつだけど、それはその数学の坂屋先生の性格が悪いよね。まあそんな俺の字が、OCRとか言って機械が読み取れるもんならやってみろよ、なんつって、その既に揚げたノート50枚を、適当な文字列で検索してみるのです。とりあえず「fermion」で検索してみると、まあこれが1個も該当無しですよ。たぶんどっかには書いてあるはずなのになー、さすがに長すぎか? って思って今度は削って「fermi」で検索すると該当5件。どのノートのどの部分が引っかかってるのかなー、なんて開いてみると、えー、「fermi」として引っかかった文字列が順番に、「-i{\rm e} \gamma ^{\mu_n}」「任意個」「-i{\rm e} \gamma ^{\mu_2}」「4節でした」「 \psi (\xi -i \Delta t \omega \xi)」。ってfermi要素は1個もないな! つかQEDの頂点関数多いな! まあその後は、「oppai」で検索したら1個も引っかからなくて、「その通り、俺は物理のノートに『おっぱい』って書いてない。何故なら物理のノートは、おっぱいのノートではないからです」って思って、まあそんなこんなで今んとこ1勝2敗ですか、OCR。いずれこういう技術が発達してって、逆にOCRに引っかからない筆記体とか縦書きとかがどんどん叩き潰されていくんだろうなー、なんてね。で、同時に青少年育成条例とかで官能小説への検閲が酷くなる世界になって、そん中で、絶対にOCRに引っかからない俺の汚い字が、その検閲の眼を逃れる手段として重宝されるんだよ。俺はみんなが口述するスカトロ小説をひたすら書き写すだけでお金が貰えるの。働きたくない。ざまみろ坂屋先生!