2008-02-22から1日間の記事一覧

荒川工 『にこは神様に○○される?』

ドタバタからしんみりに落とすエロゲを書かせりゃこの人に及ぶものはあんまりいない、という荒川工のラノベ。帯で煽られてるほどエロ路線ではなく、しっかり荒川工っぽい起伏のある内容になってます。ただもちろん立ち絵とかがあるわけではないので、ころこ…

カーレド・ホッセイニ 『君のためなら千回でも』

映画化、文庫化で邦題が媚びたな、と思ってたけど、まあ改題の必要があったならこのタイトルしかないか。アフガニスタンで暮らす男の子が育ってって、まあ結局アメリカに難民として行くんだけど、その人生の回顧録の形で進んでいく。イスラム教の話とか人種…

アクセル・ハッケ,ミヒャエル・ゾーヴァ 『ちいさなちいさな王様』

大人向けの絵本。話が示唆に満ちていて、でも押し付けがましいかというとそうでもない。素晴らしい挿絵というのは説得力を持つようになるんだなあ。空間と空気の創造。なんだかどうにもこうにも上手くいかないなあ、という人への癒しとしてお勧め。ボクにも…

佐々原史緒 『暴風ガールズファイト 1』

女子ラクロスを題材にしたスポ根もの。作者もかなりラクロスをしっかり取材したみたいで、それが千果のラクロス愛にも反映されてるんだけど、それでいてわかりやすくラクロスをあくまで「舞台」に落ち着かせてて、純粋にキャラの魅力に浸れるのがいい。とり…

中島義道 『カイン』

んー、世の中に息苦しさを感じている、でもそれは自分の「弱さ」が悪いんだよね、という風な考え方をしてしまう人に向けて、手紙形式で著者が自分の体験を踏まえて語りかける本。親の期待を捨てろとか、人に対して怒ることを覚えろとか、たしかにひきこもり…

小谷賢 『イギリスの情報外交』

1940-41年のイギリスの対日、対米情報外交について。東南アジアの植民地を巡るあたりで、出来るだけ南進してくる日本との戦争を避けよう、先延ばしにしようというイギリスが用いたインテリジェンス外交の話。どこまでが本当の話か知らんけど、システムとして…