カーレド・ホッセイニ 『君のためなら千回でも』

映画化、文庫化で邦題が媚びたな、と思ってたけど、まあ改題の必要があったならこのタイトルしかないか。アフガニスタンで暮らす男の子が育ってって、まあ結局アメリカに難民として行くんだけど、その人生の回顧録の形で進んでいく。イスラム教の話とか人種差別の話とか難民の話は実感としてよくわからないけれど、ただこの本のテーマはどこにでもある普通の男の子の後悔とかそういったものに集約されていくので、いろいろ思うところはあった。個人的にはハッサンとアミールの友情より、ババとの親子関係の方が興味深かったかなあ。ハッサンはピュア過ぎてちょっと怖い。
君のためなら千回でも(上巻) (ハヤカワepi文庫)
君のためなら千回でも(下巻) (ハヤカワepi文庫)