戸部良一,寺本義也,鎌田伸一,杉之尾孝生,村井友秀,野中郁次郎 『失敗の本質』

 80年代から知られる名著で、WW2で日本軍が特に大敗した戦闘を陸海それぞれいくつかずつ選んで、その敗因を主に組織論から探って、現代日本にも応用できる組織論としていく。それが、雰囲気を壊すのが嫌で不条理な作戦に異を唱えられなかっただの、精神論を押す馬鹿司令官だの、人情重視の人事だの、敗戦から学ばないだの、兵站や情報戦の軽視など、現代へ応用できすぎて、もうそういうの治んないんだろうなという諦めに達する。まあ、言っちゃなんだけど、敗者の美学とか抜かしてる限り勝つことには拘れなかろうよ。

失敗の本質

失敗の本質