森田季節 『いまいち萌えない娘』

 2年くらい前に神戸新聞の人材広告に「右のキャラクターがいまいちいけてない(萌えていない)理由を3つあげなさい。」という文章で登場したキャラクター、いまいちさんを、地元神戸出身の森田季節が小説化。なんかまとまりも設定もばらばらな短篇集で、共通するのは神戸の地名と名物名刹が羅列されるとこだけ、まあ企画先行つうか、苦労したんだなあという感じ。最初の『誕生のヒミツ』と最後の『いまいち萌えない娘の……覚悟』はそれなりに話の筋もあって、それを今風の文章に仕立て上げるのはまあこの作家の得意分野なところなんだろうけど、真ん中に挟まってるやつはよく分からない中にラノベのギャグパターンだけ入ってて首をひねるばかり。

小説 いまいち萌えない娘

小説 いまいち萌えない娘