2011-12-14から1日間の記事一覧

川上稔 『境界線上のホライゾン 4』

3冊計2,400Pを読ませる筆力と構成力が、相変わらずまずさすが。作者に対する信頼でもあるけど。前までだったらちょくちょく挟んでた、顔見せと中盤のカタルシスのための、全員一通り出てくる相対戦も、今回はわりとキャラ絞ってたし。中身は、武蔵の前回の敗…

竹井10日 『彼女がフラグをおられたら』

竹井10日の通常運転。ふざけた地の文、ダダ甘やかしにする姉を筆頭にした謎ハーレム。ぱっと見で、大きな構造として用意している設定が上手く使いこなせてないように見えるのすら、もう「そのうち突然シリアスになるんだろ」って安心して見てられる。彼女が…

ドストエフスキー 『貧しき人びと』

ドストエフスキーの処女作。書簡形式で、冴えないオッサン(貧乏)と可憐な乙女(貧乏)の報われない恋の話を描く。その前半の、貧乏特有の何をやっても上手く行かないもどかしさと、ふとしたきっかけでそれを脱出するあっけなさと、そして貧乏は抜け出ても、む…