川上稔 『境界線上のホライゾン 4』

 3冊計2,400Pを読ませる筆力と構成力が、相変わらずまずさすが。作者に対する信頼でもあるけど。前までだったらちょくちょく挟んでた、顔見せと中盤のカタルシスのための、全員一通り出てくる相対戦も、今回はわりとキャラ絞ってたし。中身は、武蔵の前回の敗戦から、再起していく様を、いくつかのキャラをピックアップするようにして書いていく。そして王、トーリの檄が超良い。簡単にキャラは死んでいきそうな内容でありながら、それに存分に意味を注ぎ込む武蔵勢。みんな大事にされてんなあ、とか。