2010-06-05から1日間の記事一覧

有沢まみず 『神のみぞ知るセカイ 2』

ノベライズ2冊目。これを「原作っぽい」と見るか「原作クラッシャー」と見るかは、コミックの方の読み方がノベライズの作者と同じかどうかにだいぶ依ってる気がする、かな。個人的には、ギャルゲーをやる少年の物語としては各話それぞれ面白いけれど、『神の…

哀川譲 『俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長』

記号的キャラと記号的な場面の連続。あらすじ読んで想像した通りの中身になってるので、読んでる最中に先読みが裏切られないぶん読みやすいし、いまのラノベ界隈を楽しめてる人が読めば普通に面白いんじゃないかしら。俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長 (電撃…

杉井光 『神様のメモ帳 5』

短篇集。オチっつうかどんでん返しまでのタメがないので読みやすい。現代物の時のこの作者の小物の扱い方はほんと上手い。アリス素晴らしい。フォークはストライクゾーンに投げてはいけない。神様のメモ帳〈5〉 (電撃文庫)作者: 杉井光,岸田メル出版社/メー…

杉井光 『剣の女王と烙印の仔 5』

そろそろそう簡単に死にそうにないキャラが増えてきて、単純に盛り上がるような事件は少なめ、各視点での物語を進めたような1冊。杉井光の最終章といえばどんでん返しですが、今回はもう凄いレベルのどんでん返しが。剣の女王と烙印の仔 5 (MF文庫J)作者: 杉…

森橋ビンゴ 『ぼくこい』

オタク男子らが恋をして彼女を作ろうとする物語。そもそもの動機付けから始まる恋愛に対する微妙なメタ視点や、ハッピーエンドに終わらない結末も含めて、読者を適度に感情移入させながらも安全な距離に避難させておく親切設計。それに気付かずに、後書きに…

大西科学 『さよならペンギン』

多世界解釈を哲学に持ってって延々とごちゃごちゃ悩む話をラノベのメソッドで起伏を付けて(異能バトル展開とかある)、主人公をオッサンにして読者の年齢層を上げた、って感じに見えるSF。その、シュレ猫で喩えられる観測問題に関しては、個人的には少し理屈…