2008-02-28から1日間の記事一覧

清野静 『時載りリンネ! 1-2』

天真爛漫な、といった表現がよく似合うライトノベル。12歳、好奇心一杯の元気で真直ぐな美少女、それでいてどこかコケティッシュという言葉が似合うような、そんなヒロインのリンネ。そのリンネが望む「わくわくする大冒険がしたいな」の通りに、ストーリー…

佐々原史緒 『暴風ガールズファイト 2』

前巻で足りなかった部員確保から公式戦まで。12人だぜ、12人。んでストーリーも動くわりに、合宿風景なんかに字数を費やしてるから全体としてとても密度が濃い。筆力だなあ。練習風景や細かい日常に細かい描写を積み重ねて、それでやっとこ熱くもどこかまぼ…

高遠豹介 『藤堂家はカミガカリ』

軽妙な、というのか。神話ベースのアクションものなんだけど、コミカルに落とし続けるので全体的に雰囲気は軽い。そのコミカルな小ネタが結構レベル面白かったんだけどさ。その軽さとハートフルストーリー、期待するものを間違えなければ面白いと思う。 藤堂…

峰守ひろかず 『ほうかご百物語』

なんだかな。無難、という感じ。イタチさんかわいいよイタチさん、ではあるけれど。主人公がイタチさんをスケッチできない、という方向に設定の縛りを入れちゃったのが残念かなあ、って。あとは、日々の暮らしに根付いてる「妖怪物語」ならではの驚かせるよ…

瀬那和章 『under―異界ノスタルジア』

なんか『神様のメモ帳』に異界グロ要素を足したようなの。後半は全然違うけど、無力感みたいなものは若干通ずるものがあるかなと。こっちはアイテムの有無で力が決まるみたいなので、まあ純粋に帯で上遠野浩平のいう「これは覚悟の物語である。」という煽り…

古橋秀之 『ある日、爆弾がおちてきて』

「時間」をテーマにした短編集。どれも文章としてかなりレベルが高いので、一気に読んだあとの余韻が凄い。個人的に一番好きなのは一番シンプルに『おおきくなあれ』かなあ。まるで無駄がなく削ぎ落とされているのに説明くささがない爽やかなボーイ・ミーツ…

池田信夫 『ウェブは資本主義を超える』

blog本。ウェブはもちろん経済から電波関係の技術まわりや社会学などにわたってのエントリが多い。ご本人はわりとしっかり意見を持って表明なさる方なので、まあポジショントークとは言わんがもちろんある程度のバイアスをかけて読むべきなんだろうな。それ…

ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟 5』

新潮訳でこないだ読んだばっかりだけど、忘れないうちに亀山郁夫の解題を読んでおこうと思って5巻だけ購入。とりあえずカラマーゾフの兄弟を読んでみたっていう人が、この本のどこが名作なのかっていうのを理解するために、いろんな注目すべき点を指摘してい…