清野静 『時載りリンネ! 1-2』

天真爛漫な、といった表現がよく似合うライトノベル。12歳、好奇心一杯の元気で真直ぐな美少女、それでいてどこかコケティッシュという言葉が似合うような、そんなヒロインのリンネ。そのリンネが望む「わくわくする大冒険がしたいな」の通りに、ストーリーも粗が多いけれど勢いのある児童文学のような天真爛漫さで、それでいて突然に描写の密度が濃くなりヴィヴィッドに風景を描いて見せたりとおしゃまな一面もあったりと、あどけない中に違う一面も見せるリンネそのもののようなライトノベル。あとは巻を重ねるたびに登場人物の配置とかに必然性を持たせられるかとかの粗の部分がどうなるかかな。特に語り手の久高が頑張れるかどうか。
時載りリンネ!〈1〉はじまりの本 (角川スニーカー文庫)
時載りリンネ!〈2〉時のゆりかご (角川スニーカー文庫)