『鳥類保全学』
日本の野鳥の保全についての論考が十数本、異なるテーマで並べられた本。「種の保全」とか「生物多様性」とかいうときのそもそも保全すべき単位、種や亜種の話から、バイオロギングの話(これは更にアップデートがありそうだけど)、オイルタンカーの転覆とかで油まみれになって死ぬ鳥について、実際に岸に漂着した死骸の数から実際の被害規模を計測するために木の模型をいっぱい海に落としてどのくらい岸に着くかを調べました、なんて様々な角度からの調査結果をレビューしている。どれも普通に興味持って読んで理解できるように書いてあって、それでいてちゃんとエビデンスに基づく話は色々初めて知ることが多いし、しかもわりと最近の話で、普通に面白かった。バードウォッチングに興味があればもっと面白いんだろうなとは思う。
- 作者: 山岸哲,山階鳥類研究所
- 出版社/メーカー: 京都大学学術出版会
- 発売日: 2007/04
- メディア: 単行本
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