『フォロー・ミー』

 ロンドンで会計士をやって上流階級にいるチャールズが、自分の妻でまあ育ちが全然違うベリンダが、最近日中に1人で外出することから浮気を疑って、私立探偵に調査を依頼する話。最初に何気なく入れられる電話のシーンでベリンダ全然浮気してる感じじゃなくて、実際に私立探偵に報告を受けながらチャールズが話す、馴れ初めから最近のすれ違いの話が前半のメイン。なんかもう、無教養な妻に色々知識を授けていってるつもりらしいけど、実際に外から聞いてると"教養的なものの"ちょう押しつけじゃね、ベリンダが好きなもの完全無視じゃん、っていうのがなんか、めちゃめちゃ身につまされるのであった。「なんか……前に別れ話で、俺も似たようなこと、言われたな……? いやいや、俺は自分で貴賤の別なく新しい知識を得るのが好きだから……その点は……」なんて血の色のゲロを吐きながら観てるわけ。チャールズがマーラー交響曲が云々と含蓄たれてるシーンで「おお……そういえばあの後にも確か、その時に付き合い始めたての人がexileとかAKBとかボカロとか聴いてるの見て「中学校の放送部みたいなラインナップだね(笑)」っつった覚えが……えろろろろろろ(吐瀉音)」ってなったりしている。さすがにちょうどその回想の終わり辺りで小うるさい姑が出てきた辺りで、さすがにそれは妻側にスコープを寄せすぎじゃね、ってちょっと距離をとれるようになってから、そんで後半は探偵とベリンダの関係にいったん話が移ってからは、やや距離がとれて、普通にとても面白い映画として観れたけど、前半ずっと「おお……もう……」ってなりながら観てたね。参った。

フォロー・ミー FOLLOW ME [DVD]

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