ジェームス・D・ワトソン 『二重らせん』

 クリックと一緒に、DNAの螺旋構造を見抜いてノーベル賞をとった人ですね。科学者個人個人を、そこら辺にいる人間と同じく明け透けに書いたことでも知られる一冊で、まあ特にフランクリンのイメージを落としたことでも有名な本ですけど。
 なんだろうなあ、個人的なことを言うと、まあ俺もブログでよく適当なことを書きますけど、基本的には科学者、まあ俺が見る範囲ではですけど、基本的に科学者ってびっくりするくらいいい人たちで、いい人過ぎてドン引きしたりしてるんですけど。それで俺が変に勘ぐってみたり悪びれてみたりするのは、そういう余裕のあるいい人たちに対する引け目であり、自分の卑しさによる下衆の勘ぐりであると思っている(まあ数人はアレがアレな人もいるけど)ので、なんか、この本で欲望たっぷりに書かれている科学者たち、著者がありのままを書いてるように見えるけど、本当に下衆いのは著者だよ、と思えてきて(知らねえけど)、結構腹立たしい。

二重らせん (講談社文庫)

二重らせん (講談社文庫)