『スマイルプリキュア! 絵本の中はみんなチグハグ!』

 わりと似てるっつうか故意犯的にセルフパロディとも言える『ハートキャッチプリキュア!』を久々に見返すと目につくのはその色の淡さで、対して『スマイルプリキュア!』のどぎつい原色の持つ派手さは、それはそれでクールだったりする。普段は登場人物全員がアホ可愛くて、その色のポップさ(ポップでござる)溢れる画面でぎゃあぎゃあ叫んでるのがとても楽しいんだけど、そいつらが疲れて立ち止まって黙ったとき、それが例えば、リレーで自分の転倒のせいで最下位になって走りきった後のなおだったり、自分の名前の由来を思い出して優しさを伝えることを覚えたやよいだったり、そしてこの映画で更なる変身を静かに遂げるキュアハッピーだったりする、そこに俺は凄く泣きそうになってしまうんだよね。とても良かった。特にみゆき役の福圓美里の上手さは、ちょっとヤバい域に達していると思います。