ニーチェ 『若き人々への言葉』

 ニーチェの死後、生涯の全作の中からドイツ人の誰かが部分部分を取り出してきて薄い本にまとめた、解説の言葉を借りるなら「ヒット曲メドレー」。ドイツ人が編んだだけあって、初期によくあったドイツ人頑張れみたいな話が結構多く採られている。どうですかね、個人的には、そんなに「ニーチェが何を言ったか」そのものに興味は無い(ニーチェが言ったからという理由でその言葉の重要性が高くなるわけではない)ので、こんな風に名言集みたいに伐採されても、「それが?」ってなる。わりと、丸ごと一冊読んであのニーチェの熱意みたいのに浮かされて色々思うところが出る、というのがニーチェを読む意味だと思っているので、個人的にはかなり微妙な本。

若き人々への言葉 (1954年) (角川文庫)

若き人々への言葉 (1954年) (角川文庫)