ちくま日本文学全集 三島由紀夫

 デビュー前に書いたという『中世』などの小説や、『喜びの琴』などの劇脚本、それにエッセイなんかを色々含んだ集。長さ的にメインっぽいところにある『喜びの琴』が政治色強め(で、当時の演劇界で一悶着あったり)とかいう意味は分かるんだけど、そんなに面白くはないんだよねえ。『夜の支度』『三原色』『家族合せ』あたりの、濃密な描写と明け透けな性行為なんかはいいなあと思うんだけど。

ちくま日本文学全集 (012)

ちくま日本文学全集 (012)