川端康成 『花のワルツ』

 短編いくつかと表題作の中編。わりと淡々と女性の心情を描写してるだけなのに、どうしてこの人の文章はこんな嘘っぽくてしかもエロいんだろうな。表題作では特に、肉体的な損傷と精神性の高みみたいのを対比させて芸術の至高を書いてみたりで、なんというか、わりと小説っぽいと言えば小説っぽいかも。

花のワルツ (新潮文庫)

花のワルツ (新潮文庫)