窪田空穂 『わが文学体験』

 明治の始めから昭和後期まで、かなり長生きした歌人の回想記。かなり詳しく書いてあるんだけど、まあ付き合ってる周囲の文人として挙がる名前が、まあ解説にもあるように、あまり日本文学史の主流から外れているようで、殆ど知った名前を見ないので、あんま面白いものとしては読めなかったかな。文学に対する話も、そういう生活の回想から出てくる「体験談」の域を出ないので、まあ当たり前だけど、窪田空穂って人の歌をどっかで読んで好きな人向けの本。

わが文学体験 (岩波文庫)

わが文学体験 (岩波文庫)