幸田露伴 『五重塔』
理想主義とよく言われる幸田露伴だけど、出てくる人間はちゃんとそれぞれ生きた人間らしい純粋な人間。まあのっそり十兵衛が最終的に報われる仕組みみたいなのは、それは理想だとは思うけど。十兵衛と親分源太のやりとりがなんかすげえ小気味良くて笑えてちょっと泣けて、なんか柔和な表情でその顛末を見守る上人目線で読めて、読み終わってから「あー良かったなー」って思えた。
- 作者: 幸田露伴
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1994/12/16
- メディア: 文庫
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