William Strunk Jr., E. B. White 『The Elements of Style』

英語を書く時に使う、ネイティブ向けの文法書とな。とても有名らしいけど。文法上のルールに始まり、リーダビリティとして気をつけた方が良いことや、誤用されがちな単語のリストなど。最初の文法のところでは関係代名詞の非制限用法がどうのこうのなど、んなの間違えるなよネイティブ、日本でも別に中学生でやるよそれ、って感じのもあるんだけど、徐々にその、ネイティブが何考えながらもの書いてんのかという話に入っていくと結構面白い。コロンセミコロンとか何考えてパラグラフ切ってんのかとか、奴らの頭の中ではこの単語とこの単語が近い場所にあんのか、とか。
まあ今日明日英文を書きたいから日本人が陥りやすいミスなんかを集めろ、ってだけなら日本語の良書がそれなりにある(サイエンスライティングだと中公新書の『理科系の作文技術』と岩波新書の『日本人の英語』あたりが鉄板)のでそっちを読めばいいだけの話、実用目的で読むならその一歩先としてしか使えないと思う。軽く読むなら多分ネイティブの感覚をちょっと掴む手助けとして読むのが面白いんじゃないかと。特にこの本はロジカルに話を進めながら、例文が英米文学から出してきてたり、わりと小説向けの話なんかも多くて、そういう楽しみ方がしやすい。「最終的にはてめえの常識で考えろ」とか言われても、それが無いから読んでるんだけど、とかはあるんだけど。ま、薄いわりに面白いわな。

The Elements of Style, Fourth Edition

The Elements of Style, Fourth Edition