遠藤周作 『砂の城』

いわゆる「軽い」方の遠藤周作。まあ文体が軽いだけで中身は醜悪というか人の汚くどうしようもない部分に突っ込んだりはしてる。主人公が友人らの生き方を見て理解する、それを醜悪とするかどうか、本人が本人なりの価値観で懸命に生きていれば良いんだよ、という方向の結論はわかるけど、んなこと小説にされてもなあ、というか更に言えば、他人が美しく生きてると自分が納得する(あるいはその逆)かどうかってどうでもよくね、とは思う。
砂の城 (新潮文庫)