フィリパ・ピアス 『トムは真夜中の庭で』

岩波少年文庫なんか読んだのはいつぶりだろう。んでもこの本は今読んでもかなり面白かった。というか今だからこそ楽しめる哀愁があったからね。時間の経過が見せる寂しさと暖かさ。ニコニコのタグ的な言い方をすれば[岩波老年文庫]。代数学入門の時間に読んでたけどうっかり泣きそうになった。Sylowの定理の証明中に泣くやつがありますか。

幻想的な雰囲気の中で緻密に編まれた構成の妙が素晴らしかった。どっかでネタバレを見る前に読んで欲しいけど、見てから読んでも絶対に楽しめると思う。結末だけなら読んでる最中にわかるだろうしね。

トムは真夜中の庭で (岩波少年文庫 (041))