桂米朝 『落語と私』

落語に関しては、京都に来てからテレビで観てる程度の知識しかなくて、素人どころかまだ知らないと言うレベルなんだけど、それでもこの本は面白いと思った。
人間国宝桂米朝が、中高生向けに落語の解説書として書いたものらしいんだけど、落語について語りながら、段々題名にある通り、『落語と私』というテーマに近付いていく。
特に後半、落語の歴史を語りながら現在に至る所で、現在の落語、特に上方落語に厳しい意見を述べているところに、上方落語の復興に奔走した桂米朝上方落語への愛が感じられて、妙に感動的ですらある。


落語と私 (文春文庫)

落語と私 (文春文庫)