2013-03-07から1日間の記事一覧

竹宮ゆゆこ 『ゴールデンタイム番外』

ここまでの話の間に挟まるべき、登場人物たちの気持ちの動きを補完するような、かなり重要な短篇集。というかこれがなんで番外になるのか分からん、ちゃんと本筋に入れといてくれ。まあそれはこの作者独特のギャグ部分のくどさだったりするんだけど。ゴール…

一肇 『フェノメノ 弐』

オカルトもの。前巻と同じく、短めのオカルト話をいくつか重ねながら本線の話を進めていく形式なんだけど、その短い方のネタがなー、主人公の過去にこれ以上足していくの、後付けに見えて、あんまり。落ち着いた筆致で語られる一人称を切り崩す、此岸に穴を…

川岸殴魚 『人生 第4章』

人生相談系大喜利ラノベ。ややラブ寄せしてみたり、前の新聞部対決に続いてシリアス方面へ振ってみたりしながらも、基本的にはいつものボケ倒し。人生 (第4章) (ガガガ文庫)作者: 川岸殴魚,ななせめるち出版社/メーカー: 小学館発売日: 2012/12/18メディア: …

紅玉いづき 『ようこそ、古城ホテルへ 4』

姫様当番巻。過去のしがらみから力尽くでもホテルへ呼び戻すという構造自体はこれまで通りであるものの、その「構造」に犬が加わりお隣のおじさまが加わり、シリーズとしての強さが増している。ここで一段落、なのかな。ようこそ、古城ホテルへ(4) ここがあ…

『ザ・ベストミステリーズ2012』

日本の現代ミステリの短篇集。大まかに言って、短編の物語に徹してミステリ部分は味付けとするものと、その短編に仕掛けたトリック(大概叙述トリック)を明かした爽快感で逃げ切るものとの二つに分かれるんだけど、どうにもそのトリック派の方には、思いつい…