『楽園追放』

　全編3DCGのSFアニメ映画。まあ筋はわりと王道っつうか、観てたら流れで次そうなるだろうなっていう展開をなぞる程度であんまり驚きはないかな。結構何でもかんでもうまくいくし、虚淵脚本のわりにハードさはないし、そこまで明確に何かを批評する意図もなさそう。まあ元々ある批評的な精神を前に出しすぎずにエンタメに徹する演出をかけていくのは、エロゲ時代の虚淵の真骨頂ではあると思うけど、まどマギ以後(個人的にはまどマギも演出してるだけに見えるので、どっちかというと東京アニメアワード以前以後で分けたい)の路線を期待するとややつらい。
　演出とか演技とか芝居(ジェスチャーとか)とかがアニメアニメしていて「気合い入りすぎだよ」って思う。個人的にはあの3D、艦これとかラブライブとかでも部分的に使われてるけど顔があんまり好きじゃない(みんなまだ動かそうとしすぎてると思う)。終盤のメカメカしいところはギミック効いててわりと良かった。そのくらい。去年の公開中に、これ観に女の子誘って断られたんだけど、断られてて良かったなってちょっと思う。