-151006

  • TOEIC受けてきた。やー、まあそうだろうと思ってたけど、家で模試形式とか言いながらヘッドホン(MDR-CT900ST)で聴くのと、会場で雑なスピーカーで聴くのとじゃ違うよなー。何が違うって集中力が違う。カクテルパーティですよ。まあ取り敢えず、つまんない勉強が終わってよかったです。
  • あとねえ、なんかここ数ヶ月、なんだ、一般向けの科学解説記事を書く練習をするって話があって。月一くらいで与えられた課題に取り組んでいるんだけど。それに参加してる人たちと直接会って、先月分の反省会みたいのをやってきました。なんだね、そこで、俺の文体が妙に力の入っているって言われて、それはどういう意味かしらんと謂ふと、なんか変に落語っぽいだとか、夏目漱石っぽいとか言われている。落語とか漱石とか、軽妙洒脱の代表で力みとは真逆ではないのか、とは思うんだけど、まあとにかくそういうことらしい。さすがにここの文章みたいに適当な言葉を挟んで(冗長率という言葉を最近本で読んだが)るわけじゃないのであんまりよく分かんないけど、たぶん、「なかなか」とか「しばしば」とか重ね言葉で音の調子を整えるの大好きだから、無意識に科学の文章でもそれやっちゃってるんだろうなあ、とかかなあ。
  • そうそう(重ね言葉)、それで今月の課題が、最近発表されてる今年のノーベル賞を1人1つ選んで、ってことなんだけど。なんかねえ、そういう一般向けの科学文章を書くことに興味のある人、それこそ物理だけじゃなくて化学なり生物なり(「なり」を重ねている)いるんだけど、すげえそういうことに対する意識高くて、みんなノーベル賞に対して興味津々(重ね言葉)。まあなんつうか、10人くらいいたその会のなかで、物理が専門なのは俺1人で、そして俺が一番ノーベル物理学賞に興味が無かった。火曜の夕方にその会があったんだけど、「今日は物理ですよね!」「18:45からですよね!」「誰がとりそうですか?」なんて訊かれても、正直知らないよね。研究してたら基本、自分の分野でもそこまで真剣にノーベル賞に興味ないじゃん。なんか、ノーベル賞とると、ゆかりのある大学の敷地内にその人の名前のついたビルが数年後に建つから、たぶんビルがにょきにょき(重ね言葉)よく生えて育つ肥料みたいのがもらえる賞なんだと思うんだけど(もらったことないから知らない)。いやはや。

 まず1日の金曜日。世間的には内定式とかやってる人もいる日ですよね。俺こと無職マンには関係ないです。普通に昼前の京都駅で「10月になって内装のハロウィーンに対する浮かれっぷり、すげえな」と思いながら新幹線に乗って、目白の永青文庫でやってる、春画展観てきた。いやまあ、図録買ってくるレベルで堪能しといてなんなんだけどねえ。あの、性器を拡大誇張して描く技法ってのが春画にはあって、基本的にちょうでかい男性器ヴァーサスちょうでかい女性器なんですよ。髪コキとかなさっていない。みんなチンコでかくて剥けてるし、それはいいんだけど、いやまあよくないが……いや、いいとして、とりあえずいいとしてですよ。なんというか、春画の特徴として言われる、(女性側も楽しんでいる表情を描く)明け透けな性行為描写とか、まあその春画自体が広く流通していることとかだったりするフランクさみたいのが、なんか1周回って逆につらかった、んですけど……。なんつうの、なんつうんですかね、エロゲおじさんがよくやるエロゲなんかだと、主人公なりヒロインが抱えている問題があって、シナリオ的にそれを解決しての御褒美セックスがあって、それすなわち世界からの完全承認だったり無限の自己肯定感だったりするわけじゃないですか。それが春画だと、その誇張された性器で当たり前のようにセックスを楽しんでいらっしゃるわけ。あー……セックスって、その程度のことか……。って思うね。なんつうの、心がクソ童貞な僕らにとってのセックスって、セックスじゃないんだなー、実際のセックスでは僕らは救われないんだ……って思う。ほんとうにつらい。
 3日は土曜日のQVCマリン行ってきた。残り4試合中2つ勝てばクライマックスシリーズに行けるっていう試合だったんだけど。いやあ、そんなことより、昼間のゲームの千葉マリンの晴れてる試合って、何回行ってもすげえ幸せだね。今年は結局5回くらい球場行った(無職をball gameに連れてって)んだけど、球場で野球観るの、やっぱすごいいいですよね。なんつうか、野球観てると一瞬だけ1人になる瞬間があるじゃないですか。えっと、球場の広さと音速とか、耳から入ってきた情報を脳で処理する時間から来るやつでさあ、え、あるよね? ピンチでライトに大きなフライが上がって「やばい」って思うんだけど、ライトのフェンス際まで下がってた荻野がホーム側にくるっと向き直したのを見て「おしっ!」って叫んでから、その荻野がそのまま捕球姿勢に入って無事に捕った辺りで他のお客さんからの歓声も聞こえてくるまでのギャップの、あの一瞬の、プロ野球選手のプレイを俺1人で判断して一喜一憂できる、あの1人で観てる感がすげえ好きなんですよ。0-0で進んだ8回裏の2死満塁のチャンス、3ボール1ストライクであと1球外れたら押出しで1点取れてたぶんそれが決勝点になるだろうという山場で、ピッチャーが投げた瞬間にキャッチャーミットがとんでもなく高いところに差し出されて「うぉっしゃあ!」って叫んでる間に、そのキャッチャーミットにボールが吸い込まれてフォアボールになって、ランナーが歩き出してから他の観客の歓声も耳に入ってくるまでの一瞬。ピンチで最後の球をバッターが見逃して、主審が体を横に向けた瞬間に「うぉし!」ってなってから、そのままストライクアウトのコールがされて、守りについてたロッテの選手がベンチに走り出しスタジアムが歓声が沸き上がる(のが聞こえてくるのを認識する)までの一瞬のギャップ、たぶん球場で集中して野球観てる人の全員のそれぞれにその、選手と審判と1人だけの観客になってる瞬間があるんだと思うんだけど(あんまこの話を他の人にしたことないから多分だけど、あるよね?)、なんかねえ、あれの気持ちよさが半端ない試合だった。