なんか、これも15年経つと忘れちゃうんだなーって思う。(1日目 福島編)

よてい
7:16磯原
7:20磯原-(常磐線)-7:53 泉駅
8:30-(バス)-8:41 支所入口-(徒歩)-8:59 アクアマリンふくしま(9:00-11:30)
11:40-(バス)-11:51 泉
11:59泉-(常磐線)-12:15 いわき
12:25 いわき-(高速バス)-15:20鶴ケ城合同庁舎前(15:29-17:00)
17:39鶴ケ城合同庁舎前-(高速バス)-19:12 福島駅東口
19:43 福島-(やまびこ215号)-20:09 仙台

 予定よりだいぶ早く、茨城県の福島寄りの、磯原駅ってとこに着きました。まあ知らない駅ですよね。

 なんかそんな夢を見たんだよね。

 この、使う駅名でなんか言う縛りはわりとあとまで尾を引きます。


 なんだかんだ大概の駅にはなんかかんかあるね。さて、近くにコンビニとかもないし、この駅にいてもしょうがないんだけど、別に次に行く水族館、アクアマリンふくしまの最寄り駅に行ってもしょうがないんだよね。まあどっちでもいいんだけど、一応水族館の近くに行っといた方がいいかなと思って。そのまま常磐線で泉駅ってとこに行きました。

なこそ駅。ぞーなむやーかーこそ已然形。

 そんで駅前でちょっと待ってから、更に近くに行くのにバスを使おうと思って。時刻表見たら、駅前のバスターミナルで、始発のバスだけ他のと乗り場が違うとか、ちょっとめんどくさいことが書いてあるんだよね。そんで、その乗るべき乗り場にはちょっと前からバスが横付けされてて、運転手は外の空気吸いに行ってるものの、もう乗れる感じではある。一応乗ってみて、これがちゃんと水族館の最寄り駅まで行くのかどうかを運転手に確認しようと思うんだよ。まあたぶん行くんだけど、アレだ、一応これが1週間の旅の始まりなんだから、ちゃんと最初に声出していこうと思って。そういうの大事だと思うようになったんですよ、最近。コミュニケーションに対する心理的障壁とか。それで、その水族館の最寄りのバス停が「支所入口」っていうんですけど。出発時間の直前に戻ってきた運転手さんに「支所入口ってこれでいいんですか」って訊こうとしたら、「ししょ」が言えなくて、もう自分で何訊いてんのかよく分かんなくなってる。まあ「入口」は聞こえたらしいから、「行きますよ」とかは言われてるんだけど。あのさあ、ちょっと訊くだけのことに、訊くまでに時間あったせいもあって、旅の始まりがどうのこうのとか、こうやって色んな要素を乗せちゃってるじゃん。それをしくじったときの取り返しのつかなさ、ないね。
 さて、この乗ったバス、バス停の間隔が短い。あのねえ、「次は、なんちゃら信金前」ってアナウンスがあったら、道路の向こうで出てる看板見て「あれの前に止まるんか」って指させるレベルのバス停が続く。それが数駅した頃かな。支所入り口、着きましたわ。降りてからもちょっと歩くんだよね。帰りのバスの時間を確認したら、なんか調べてあったのと違ってて、思ってたのより15分くらい早く出ないといけないとかは気付いた。危なかった。駅降りてからちょっと歩くのかな。なんか、ちょうどその道が工事してた。

 これを真っ直ぐ行くと、奥に見えてるのがアクアマリンふくしまなんだけど、工事中でちょっと回り道する。まあ会場まで1時間半くらいあるからなあ。

 工事グッズのこいつに狂気を感じる。

 なんか、狂気っぽい風貌で、表裏の2面しかないやつがそこらじゅうにわらわらいると、RPGのエンカウントシンボルみたいじゃね? 今の俺、旅の始まりだから初期装備なんだよね。
 まあ水族館が開くまでは1時間あるんだけどさ。近くにベンチもあるしトイレもあるし、まあここで1時間なら全然待てる感じ。海に止まってる巡視船あぶくまをぼんやり眺めてたり本読んでたりしてるうちに9時です。
 いま水族館、群泳がちょっと流行ってるんだよね。数日後に行く仙台のうみの杜もそうだけど。ここはわりと昔から、サンマの群泳で有名なとこで。コンセプトとして、福島沖にある親潮黒潮の潮目の海を再現した水槽とかがあるんだけど。

 水槽に映り込んでいる、サンマっぽい大きさでサンマっぽい色をしているサンマみたいな顔のやつが俺です。全部俺です。



 最近の俺も群泳ちょっと気になってて。なんかねえ、群泳をシミュレーションしたゲームを作りたいんだよね。自我が芽生えたサンマとして、あんま群から外れすぎると狙われて食われる、群に流されすぎると芽生えた自我を失ってしまう、という境目のバランスをとるゲームが作りたい、って、半年くらい前にunity弄ってた頃に作った「作りたいゲームのメモ」に書いてある。

 なんか知らないけど、エビ、こうしてみると、どっかの動物園で見たマダガスカルオオゴキブリっぽい。

 ヤドカリだけど、かなり家賃がきつそう。

 ガラスに張り付いて自我と向き合うヒトデ

 針がやわらかそうなウニ
 そんでアクアマリン、展示は半分くらいで、あと体験型の部分が多いんだよね。釣り堀で釣ったものをその場で食ったり、魚を買ってその場で焼いて食ったりする。その他に、あのカチコチに干したカツオ(枯れ節とかいうんだっけ)を自分で削って鰹節を作るやつがあって。それやってみたんですよ。カンナを逆さにしたみたいやつで削るんだけどさ。なんかね、やり方を教わるんだけど、なんか俺がうまく呑み込めないんだよね。カツオを手で持って、テーブルに置いた逆さのカンナの上をジャッジャッってやって削るのね。なんか知らんけど、俺の中で、カンナって引くときに削るもんだと思ってたから、カツオを手前側に引くときに削るんだと思ったんだけど、テーブルに置いてあるカンナの刃が逆に向いてるのね。かなり意味分かんない感じになっちゃったよ。子供でもできるような体験に28のオッサンがぼんやり朝一の水族館に来て、なんか意味分かんないこと言ってたら引くだろ。かなりわちゃわちゃになってたね。

 しかし、すげえ香ばしいんだ。係の人も「いい匂いでしょう、ちょっと食べてみたらいいですよ」とか言ってるんだけど。ここで俺の正直な感想は「うわー、おかかのふりかけみたいで超いいにおい!」なんだけど、おかかに喩えられちゃ先方もいい気持ちはしねえだろ。ぐっと抑えたね。
 そんで、一応さっき調べた時間に間に合うように午前中だけで出てきたんだけど、まあもう数時間いようと思えば遊べそうな水族館でした。トドがでかい。二足歩行して北のペンギン(ペンギンは南半球だからね)と言われるウミガラスがいて、かなりぼんやり見てられる面白さだったんだけど、水族館的には同じ水槽の中にいたエトピリカっていう水鳥の方を推してるらしくて(見た目派手だしね)、ショップのグッズもエトピリカばっかだったんだよね。サギフエの水槽の前でラップ音みたいのがずっと鳴ってたんだけど、あれがサギフエの餌食べるときに出すという音なんだろうか。そんなとこかな。シーラカンスロボは発想がよく分かりません。あとはあれだね、震災で飼ってた魚が死んじゃったときの、日誌や壊れた水槽の写真が貼ってあって、それは本当にぐっとくる。
 さっきの支所入口バス停から泉駅に戻って、そっから、いわき駅に行って高速バスに乗ります。

 行く前に調べてた中では、まあこのエントリの一番上にも書いてある通り、ここのいわき駅での電車から高速バスへの乗換10分っていうのがちょっと微妙かなと思ってて、この度の前半の一番きついとこだと思ってて、あらかじめバス停の乗り場の配置も確認するくらいの緊張をしてたんだけど。結局その、支所入口から泉駅に戻るバスが調べてたのより早かったせいで、ここの乗換が楽になったんですよね。バス案内所のトイレでウンコもしましたし。

 なんかよく分かんないことも言ってるし。

 こんなバスが来ました

 これが確か阿武隈川だったはず。ここでようやく「あ、さっき巡視船あぶくまがいたのって、阿武隈川が福島だからなのか」って気付いてます。まあ東北、南東北から北東北まで、川が基本的に綺麗です。これで旅路が晴れてたらどうなってたんだ。

 途中で郡山を経由したんですよね。

 というわけで、会津若松市鶴ヶ城の近くでバスを降ります。この辺りで小雨くらい。そんでバス停から鶴ヶ城に行くまでの道、俺があんまりメジャーな道を使わなかった(車かツアーバスが基本っぽくてあんま案内がない)せいで、やや不安だったんですけど、まああの有名な真っ白い城が現れます。まあ白いね。


 天守閣から。双眼鏡で撃ちまくれ感ある。しかし多分、上のついったでもちょっと書いた通り、たぶん15年くらい前に来たはずなので、わりと気楽に見て。行ったのもだいぶ遅くて、見てる途中にもう入場締切の時間になるくらい。そんで見終わってから帰りのバスまで1時間くらいあったので、なんか食うもんないかなって軽く探したんだけど、あんまなくて。ガイドブックで調べてた蕎麦屋も仕込み中になってたし、近くにある観光客向けの物産館みたいとこも飯屋部分はもう閉まってて、俺が塩味のシュークリーム(名物らしい)買って出てきたタイミングで店も閉まる感じで。そんで、あんま腹減ったままバスに乗ると酔うので、普通に近くのセブンイレブンでおにぎり買って食ってましたね。バスで福島駅へ。

 これ確か福島駅。そんで新幹線で仙台へ行きます。

 その「なぜか」は数日後に謎が解けるよ。

 もう日も暮れて、雨もかなり強くなってるなか、旅先の1日、まあ深夜バスであんま休めてないから2日分の疲れを押して、知らない街をiPhone頼りにホテルに向かってるわけ。そしたら、なんかやわらかいもの踏んで。なんか「ぼふっ」って空気の抜ける音もしてんのね。一応見たら、かなりデカいカエルが片足引き摺ってんの。うわあ……と思って。明らかにこいつ、死ぬじゃん……。そんで、午前中に行ったアクアマリンふくしまの最後の方に子ども体験館っていうのがあって、そこの展示のなかに、動物の生き死に、食物連鎖と分解みたいな展示の1つとして、ウシガエルっていう、俺が踏んだのより更にデカいカエルが完全に体を伸ばしきって死んでて、しかも真っ白なカビに覆われて「分解されてるなう」ってなってるやつがあったのを見てるじゃん。うわあ……こいつ、あれになっちゃう……知らない街に来ていきなり俺は殺生を……ってかなりブルーになったね。

 まあ殺生もクソも牛タン食ってるんですけど。1.5人前食ったらちょっと多かった。まあうまかったけどね。牛タンを枚で数えるっていう概念が覆るくらい分厚くて、炭火の香りめっちゃして「うまい……」と思いました。1日目はこれでおしまい。