-150312

  • ふらふら学校に行って就活イベントに出たりしている。OBの就職先リストをもらったけど、特に俺のいる、高エネルギー物理の方、まあそもそも就職してる人が少ない中、いきなりぽつぽつ面白そうなところに行ってる人がいて、かなり面白い。え、いきなりゲームの企画職とかありなん、と思う。というか、このリスト、修士/博士の別が記載ないからな。そして一番の問題はそこだったりするんだが。研究能力以外の数直線を知らない。

 こないだの妹の結婚式が始まる前、ウェディングドレスを着て親族控え室に来て、さあご家族並んでお写真を、ってなるタイミングで、俺はいきなりカバンからゴソゴソと、妹が十数年大事にしていたシロクマのぬいぐるみを急に取り出して、「ではこれを抱いて」なんて言ってるわけ。ぬいぐるみの名前は特になくて、俺が雑に"くまたろう"とか"くますけ"とか呼んでるんだけど。実家にいた一時期、このくまたろうにアテレコするブームが俺の中にすごい来て、ちょっとしたパペット並に自由自在に動かせてたんだけど、俺が実家を出た頃くらいに一度、綿を詰め直したらしくて、そしたら手足を上手く動かせなくなってしまった。まあこのくまたろう、もうシロクマっつっても大概ボロボロだし、やや黒ずんでるし、ウェディングドレスの白と比べたら、明らかにサムシング・グレーになってるわけ。「ううむ」と思って。「そういうこともあろうな」っつって。後から両親に咎められることもなく、なんなら善いことをしたとも思われている様子。それは違うんだよなあ。
 なんかねえ、去年初めてまともに結婚式に参加して以降、「俺が自分で披露宴するなら、隅っこの方に1卓、ぬいぐるみだけが6体くらいで囲むテーブルを作って、しかも誰もそれに触れたりとかはしない、っていうのをやったら絶対面白いのにな」っていうのをずっと考えてたんだけど、どうやら俺が自分でそれをやるのは無理そうだから、せめて今回これで、と思ってやったことなので、あんま、ご家族ならではの思い出の品、みたいなことを言われてもなあ、なんですよね。そのテーブルにキャンドルサービスは行くべきかどうか、までちゃんと考えてましたからね。
 でもどうやらそれを俺が実行するのは無理らしい。そういう遊びに使ってもいいくらい思い入れのあるぬいぐるみが、このくまたろうと、あとこのねこすけくらいしか思いつかなくて、次点でもう、愛用しているオナホールであるところのゲルトモくんくらいしか思いつかないからね。さすがにそれは怒られるし、あとゲルトモくん、普通のテーブルに置いておくと、思いっきり油でテーブルに貼り付いて大変なことになる。まあだから、ぬいぐるみも足りないし、あと、無職はあまり結婚しないね。どうやらね。思い入れのあるぬいぐるみがいっぱいいるタイプの有職者が空から降ってきて、俺のことを愛してくれないもんですかね。かしこ。