-150308

  • 毎週土曜の夕方に模試っつうか答練があることになってるんだけど、結局先週は実家帰ってて出れなかったし、今週もなんか、桂キャンパスの方で豪雪があるってんで行ってきたんだよね。
  • うちの大学の理系院生向けってんで行ったんだけど、いやあ参った参った、完全に修士向けで(まあ工学の修士がいるキャンパスだからな)、基本的に話になっていない。どうせこんなこったろうと思って、3日前くらいまで行く気がなかったんだけど、「こういう説明会があってうちも出展するから是非来てね!」って就活サイト経由でメールをよこしてきて、「そうなの?」と思って行くことにしたんだけど、そんなメールを送ってきた企業ですら、いざ話を聴いてみると「あ、博士は別枠で、中途採用扱いです」とか言っていて、「君ねえ……」という感じである。
  • わりと「うーん……」ってなったというか、ちょっと先のことを考えると、わりと想像力豊かに悪い方向にどんどん想像が花開くし、まあ一度花を開いちゃうとわりと色んなことが手につかなくなる病なので、「いかんいかん……ちゃんと思考放棄しないと……」と思って(この辺りの俺の考え方が、易きに流れている、ちゃらんぽらんであるみたいな風潮はこれ辺りで指摘された話ですね)、取り敢えずメモ帳を取り出して、一番下のところに「しぬ」って書くと、ちょっとだけ平穏が保たれる。「死ぬまでには、書きかけの同人小説を書きたいものだが……そうなると半年コースかな……」なんてね。その上に、前に聴いた5年契約の話とかを書いてみたりして、あとは今からどんな手段がとれて、そしてそれに全部失敗した体で、その「しぬ」に繋げていくのである。
  • 「今しているあの話とあの話が続かなかったら、6月くらいにはこことここに連絡してみる」とか順番に書いてみると、まあだいぶ心が落ち着くね。「拗ねるのをやめて土下座して物理をやめるのやめるのどうだろう……!」とか言う程度の余裕が出てくる。「8月くらいに、『就活に失敗して、逆に肝が据わりました!』なんて体でメールするのはそれっぽいかな……?」なんつってさ。"体"とか言ってる辺りまるで反省していないし、まあ心では全く反省していなくても、反省したことにしてちゃんとその時々で必要なやるべき手続をやるならそれはそれで良し、という話だった気もする。そういやこの手続能力の辺りのこと、全然違う話の流れで、金曜に研究室のスタッフとご飯食べにいったときに、「東大的」と「京大的」の違い、みたいな話になったのであった。
  • まあいかんせん、先のことは先に考えることしか出来ないマンだからなあ。その時その時の易きに流れたいものだ。役に立つ思考放棄ができた。

 俺が初めてまともにやったRPGって、たぶんSFCDQ6なんだけど。そのダンジョンの中に、「魔術師の塔」っていうのがあってさあ。ちょっと説明しづらいんだけど、まあググればマップとか出るから、アレならアレしておくれよ。そんで魔術師の塔、高くて四角に細い塔の外周の各辺に、螺旋状に階段が巻き付いてるんだ。もう……ぜったい文章で伝わってないし……。ググるSFCを起動するかしておくれよ……。そんで、DQ6って視点固定じゃん、巻き付くって言ったときに、その視点から見たときに、塔の裏の通路の部分って見えないのね。んで、初めてやったとき、その見えない部分に通路があるってことが全然想像できなくて、「なんか行き止まりあるし、上の方のあの通路に行くにはどうするんだろう」って2日くらい悩んだのね。行き止まりの先まで行って方向キーを押すまでに。攻略本にも、そんな2次元画面の情報をそのまま受け取って、螺旋なんだから見えない裏側に通路があるの当たり前だろ、ってことも気付かないでよく分かんないことになってるアレな子供は想定されてないから。
 で、それはそれなんだけど、その3次元のものを2次元の画面に表す時の嘘っつうか、その辺りのトリックを使った『Monument Valley』っていうスマホゲームがあってさ。もうさんざ流行るだけ流行って、色んな賞とってるから、ゲーム好きな人にはアレだろうけどさ。2時間しないくらいで終わるんだけど。要はエッシャーのあれとかそうなんだけど、幾何学的なモニュメントの床を歩いてたら、いつの間にか壁を歩いていることになってるとか、そのモニュメントを3次元的にぐるぐる回すと、なんて言うんだ、「2次元に投影した時にはこことここが繋がってるように描くよね」っていう道が繋がって歩けるようになる、とかそういうゲームなんだけど……。まあとにかく、あんまゲームがゲームであることとか関係なくて、なにはともあれ、幾何学的でシンプルな画面構成の美しさを見せることに特化したゲームデザインになってるのね。そんで、2次元の絵を見て3次元のものを認識する脳を騙す、みたいなトリックを使うゲームだから、ぱっと見で混乱しそうなものだけど、それを直感的に理解させるスムーズさ(ゲームとしてはすごくシンプルに一本道で進んでいくしかなくて、1つ1つのトリックを見せてどんどん解決していく以外にすることがない)、説得力があって、脳がふわってなる気持ちよさがすごい。まあしかし、これを、3次元の2次元への投影について塔の裏の通路すら想像できなかった頃の自分にやらせたら、実際どうなるかね。視覚トリックの理不尽さにiPadを何枚割るかね。そういうことを考えるゲームでした。