-150302

  • どう考えても今月辺りの時間の足りなさがもう駄目なので、結局『鋼の錬金術師』を27巻一気読みしている。
  • いやしかし、学会にしろなんにしろ、色んな日程が詰まっていて、しかも形式的には俺が自ら色んなものに申し込んだ体になっているのが実に面倒。

 週末は実家に戻って妹の結婚式に出てきました。まあ正確に言うと、妹は結婚という生家を離れる式を執り行い、あと俺の方で、父親に「無職になりましたので……扶養家族に戻して下さい……」と頭を下げる式を執り行うという。後者に関しては披露宴とかはないね。むしろ座敷牢とかに入れて、隠しておくやつだからね。
 しかしなんだね、父親は昔から、機嫌が悪くなると押し黙る人で(祖父もそうだったらしいし勿論俺もそうであり、なにより救えないのは若い頃の父は祖父のその癖を嫌っていたらしいし、俺も父のその癖を忌み嫌っている点である)、なんなら実家にいた頃の俺は、父親の顔も見ずに呼吸音だけで機嫌の悪さを推し量る特殊能力を持っていたんだけど、1年ほど顔を見ない間に父が喘息を患ったらしく、呼吸音が変わったせいで、「あれ、なんか怒らせたか?」と思って顔を見ると別に普通にしている、しかも父も年相応に丸くなったぶん別にそうそう不機嫌になんかならない、みたいなことになってたりして、「おう……?」と思っている。
 あとねえ、俺が一昨年にわりと後味悪い別れ方をした1個前の元カノと、俺が去年思いっきり礼を欠いた別れ方をした世話になった教員ってのの、誕生日が同じだということは皆さんご存知だと思うのですが(色んな知識を関連づけて暗記量を減らそう)、式の途中で初めて聞かされた妹の出産予定日が、どうやらその日らしい。俺、式の途中で「マジか……」って呟いてるからね。
 しばらく出張とかなくて、飛行機に乗るのも去年の6月以来とかだったんだけど。なんというかだね、最近はだいぶ減ってきたけど、物理やめて以降、初めてやることって、なんか感じ変なんだよね。飛行機の中で論文読むためにiPadを使うから予め機内モードにしとかないといけない、離陸してシートベルト着用サインが消えたら足元のカバンからもそもそとiPadを取り出す、みたいなこと、もう完全に何も考えないで自然にやってたけど(今もう、離陸する時でも機内モードならずっと電源入れててもいいんだよね、もうそれすら知らなかったし)、「これじゃねえわ……」つって取り出しかけたiPad戻して予備校の参考書を出してる感じ、もう謎。あと特に実家の机ね、大学受験もこの机でやってたけど、それ以上になんか、院試の追い込みをここでかけてた時の印象がやたら強くて。「うわあ……あれ、何もかもが無駄か……」って思うね。つうか実家が持つ謎の自己肯定感とかすごくて、「この安心感の1割でも去年の俺にあればね……まあ物理はやめなかったね……」って思うし、結婚式の親族控え室にわらわら出てくる親戚に次々「いや……もう、研究とか、やめましてね……」って説明していく感じの、「俺ってもしかして、もっそいかっこ悪いことしようとしてんのでは……?」っていう感じもすごくて、「いかんいかん……ここにいると、うっかり院試からやり直しかねん……」と思って、急いで京都に戻ってきました。駅から直で予備校行って、週末出れなかったぶんのテキストを回収して、あとそのままスーツ屋に行ってリクスー注文してね。いやはや、四方八方、踏み出した先が逃げ道だね。