-141009

  • 5つ目の話
    • arXivっていう論文サイト、まあこれが平日毎日更新されるんだけど、月曜の昼前の更新分に自分たちがやってることと丸被りしているやつがあって。まあ俺の1本目の論文からしてそうだったんですけど、そういう場合はまあ、先に出た論文の著者にメールして、そっから数日くらいに出せば、まあ独立に同じことをやっていた論文として認められるのね。そんで急いで打ち合わせをしようと思うんだけど、一緒にやってる俺含め3人のうち、日本にいる2人は揃うも、アメリカにいるもう1人が時差もあってなかなか揃わないんだ。いつもの打ち合わせは大体日本時間で午前中にやるけど、一応こっちの24時くらいに向こうの早朝、っていう感じにしか揃うチャンスはないんだけど。一応skypeを待機状態にしたまま、急いで原稿を仕上げてる途中に、日本時間の夕方にやっとskypeにその人のアイコンが現れる、「来たか!」なんて見てみると、その日がその人のお誕生日であることが通知されているんだ。「そうなんだ」って思うよね。
    • そのarXivは、毎日日本時間の朝5時に締め切って、次の日の更新分ってするんだけど、この場合もギリギリまで原稿の打ち合わせした上でやるじゃん、日本時間の昼間に仕上げて、カリフォルニアにいるその人が最終チェックして日本の夜中に投稿すること、って決めたんだけど、まあ一応俺は起きれてそうだから朝5時まで起きて、まあ家でエロゲやったり、計算用紙を片付けたり、印刷した原稿の裏に樹の絵を描いたりしてるわけ。そしたら2時頃にskypeでそのカリフォルニアにいる人から助けてメールが来るわけ。skypeで応対したら、なんかものすごい面白い事態になって、その人が投稿できない状態になってるらしいんだ。この人相変わらずおもしれー……と思って。その月曜のskype誕生日もそうだし、去年まで一緒の部屋にいた時にもちょくちょく面白いこと起こしてたけど、ここぞというところで面白い事故を起こせる才能みたいの、本当にセンスあると思う。
    • 結局俺が投稿したんだけど、それはそれで1つ投稿時の細かいミスがあって、日本時間の朝になって起きてきた最後のまとめ役のもう1人に「機会があったら修正しましょう」みたいなメールをもらって「うう……」となっている。
    • まあいずれにせよ、今回一緒にやらせてもらった2人、わりと若い人たちの中でも、まあもちろんものすごく優秀な人で、俺の論文でないでない病をなんとか出来るのはこのレベルの人たちだし、まあ特に1人は俺が数年前に右も左も分からないままアメリカに行ってお会いした時から1人の研究者として扱ってくれた人で今回もそれで話を振ってくれた人だし、まあもう1人もその面白のセンスも含めて、なんか常に面白うっかりを起こしてるのに最終的に締めるとこ締めてなんとかなってるっていうのが「もう……ほんと面白えなあ……」っていう意味で尊敬している先輩なので、そういう人たちと一緒に仕事が出来た、という意味では物凄く嬉しいことだったりします。
    • しかし論文に書いた計算結果に責任を持つ、というのは相変わらずつらいですね。まあ色んな方法で計算してちゃんと合う、みたいな論文なので、99%くらいまでは、一緒にやってる人への信頼とか、これまでの物理業界への信頼みたいのでどうにかなるんですけど、最後の1%くらい自分が自分で負わなきゃいけないものの重さみたいのは、相変わらずつらい。


このくらいの計算をすると論文3Pぶんくらいになります

バウムテストとは。