マクニール 『世界史』

 評判のいい世界史の本。ともすると固有名詞の羅列を覚えるだけの科目となりがちな世界史を、1人の著者が通して書く、しかも全体の流れを意識しながら、そして1つ1つの出来事には短くとも原因と結果とその余波を書き添えることで、きちんと説明する本になっている、というのが好評。「このせいでこんなことが起きてこうなったよ」とか言われると「そうなんだ」と思うけど、途中からは「いや、いくらなんでもそんな単純な話ではあるまい」と思うようになり、けれどそれに反駁できるほど歴史に通じていないという。まあ面白かった。科学ばっかやってると西洋から歴史が始まったように見えて、イスラム科学を無視した本も結構あるし、そういうの気をつけたいよね。

世界史 上 (中公文庫 マ 10-3)

世界史 上 (中公文庫 マ 10-3)

世界史 下 (中公文庫 マ 10-4)

世界史 下 (中公文庫 マ 10-4)