堀越二郎 『零戦』

 零戦の設計者が戦後に、その開発思想を振り返る本。戦争に勝つとか、敵の飛行機を落とすとか、人を殺すとか、そういう目的は海軍によって具体的な数値のスペックに落とし込まれた、その後の(無茶な)要求に応えていくための技術者の物語。それはちょっと前にあった暴力装置とか(あるいは艦これとか)の議論でもそうなんだけど、なんつうか、ほんと上手く使ってくれよ、と思う。金だけくれ。