-120606

 朝9時前に学校に来て、まあここ1週間くらいやってる計算の続きをやってたんだけど、11時くらいに「……俺は、何をやってるんだ?」ってなって、で、ここ1週間くらいやってた話が全部無意味だと言うことに気が付きました。
 えー、なんつうのかな、多項式の2乗を開いて平方完成してた。なんだろうなあ、飼ってる小鳥の腹をかっ捌いて、中の内臓を全部いっぺん引っ張り出してから、「早くこの内臓を全部お腹に戻していかないとバード子が死んじゃう!」っつってぎゅうぎゅう押し込んでいって「これとこれをこの順番に嵌めるとぴったり収まる! 俺天才! 生命の造物主だ!」とか言ってるけど、それは元々腸と卵管はその位置に入ってたんだから、上手く収まるのは当たり前だよねえ、みたいな話。いやまあ、2乗っつってエルミートと反エルミートの部分があってそこのクロスタームの相殺があるから2乗が分かれて、っつうとそんな自明な計算ではないんだけど。意味はない。もちろん小鳥は既に死んでる。
 まあそれが11時くらい? 他にも1個、最初の最初に信用して使ってた定義式が微妙になってることが分かって。で、昼からはセミナーが3本くらい続いて5時くらいかな。「やっと自分が何してるか分かった」って言いながら計算し直したら、5時間くらいで元々欲しい形の式になった。「Wow......」っつって。
 で、共同研究者に報告して。それも数時間分くらいの計算だから、わりと細かく何をやってるか説明出来るくらいで、なんならそこで1箇所、計算ミス(直せる)を指摘されたくらい。まあそれで、次に何をやるかとか色んな話をしてたら、1年前に自分らが出した論文の途中で使った計算式の手法が、今やってる計算と本質的に同じだということを教えて貰った。
「ほんまや……unpairedってkernelとcokernel見てる……」
「え、知らなかったの?」
「いま気付きました……」
「それは……油断ならないな……」
ならない。
 あー、あと、さっき自分で気付いたんだけど、俺、他人から褒められてる時、相当無自覚にその褒め言葉を「こっからここまで情報量ゼロだな」っつって聞いてない。で、結局、一個も褒められた気がしてなくて自信が無くなっていく。びっくりした……。「あれ、これ、よく聞いてみたら、普通に俺いま、褒められてるね?」ってなった。 俺が水の結晶なら似非科学が一掃出来るわ。ほめられてのびるみずなPP。というわけで、俺を褒めたい人は、文章に残る形で褒めるか、褒めながら少しずつ脱衣することで俺の注意を惹くかして下さい。なんだろうね。これまで、表面的には褒めるけど内心では馬鹿にしてきたやつがcmizunaさんちの周りによっぽどいたんじゃないの。blogとか正にそうじゃん。