むすんで、ひらいて。つないで、はなさないで。

 土曜にユザワヤ行ったんですよ。手芸店。京都だとヨドバシカメラの地下にあって、いつもだとエロゲを見に行ったついでに行くか、3階に売ってる美少女フィギュアのスカートの中を覗き込むために掘った覗き穴の先が地下にあるので、フェイトちゃんのぱんつを見るついでに行くんですけど(もちろん嘘です。ほんとはブラジルまで掘ってあります)、その日はむしろユザワヤがメインで、ヨドバシカメラに赤子連れで来ている幸せそうな家族を見ながら「ここはジャスコかよ」って思ったりするのがむしろついでだったんです。
 で、俺みたいな糞虫が何をしにユザワヤに行ったのか、次に女子中学生の箪笥に巣くうカツオブシムシに生まれ変わった時に何の布で出来たぱんつを食べようか物色しに行ったのか、ということですけど(好き嫌いせず残さず全部食え。ぱんつだぞぱんつ)、えー、買いに行ったのはテーブルクロスですね。(問1: ここに、テーブルクロスの使い途についてのボケを1つ入れなさい)(5点)

 せっかくユザワヤ来たので、色々見て回るわけです。いや嘘。もう2、3回来てるから大体飽きた。概ね真っ直ぐテーブルクロスっつうか布を売ってる場所まで行った。ほんとに真っ直ぐ行くと棚にぶつかるから、棚は避けた。まあそれで、1メートル四方の布が欲しかったのに、買ったのは90cm×135cmで、自分で「短くて長え!」って思ったりとかはありましたけど。
 まあその途中で避けた棚の中に、綾テープってのが置いてある棚があってさ。綾テープ、どう説明したらいいですかねえ、そうだ、エプロンとかあるじゃないですか。そのエプロンを学校帰りの魔法少女に着せてみて下さいよ。で、エプロン以外のものをその少女から脱がせて下さい。その魔法少女が変身ステッキを普段から持ち歩くために使ってる、おばあちゃん手製のトートバッグも、忘れずに奪い取って下さい。そうすると、裸エプロンの少女と、少女から脱がせた制服と、トートバッグがあるじゃないですか。そのトートバッグの持ち手の部分とか、持ち手とカバンの間の縫ってある部分の補強とかに使われてる、なんかざらざらした太さ1,2cmの細長い布状のテープみたいなやつが、綾テープです。ちなみに裸エプロンの尻のところに結んである結び目の部分とかにも綾テープは使われてたりすることもありますけど、そっちについては気にしなくていいです。その少女、尻毛がわっさわさですし。学校での渾名はタワシちゃんってくらい虐められてるんですけど、ある日、尻毛を剃ってから学校に行ったら、クラスのイケメン君にも「お前、尻毛を剃ったら、意外と美人だったんだな……!」なんて言われちゃって、その日からあたしの学校生活は超はっぴっぴー☆ そんな『魔法少女しりげ☆タワシ』でした。
 まあ、その綾テープが色々売ってるわけ。色とかいっぱいあるし、太さも1cmから3cmくらいまで、6種類くらいある。これを見てて思ったわけ。修論に書いてる、結び目理論ってののイメージに使える……!って。
 (以下、ここの段落は途中で説明を諦めたので、物理に興味が無い人は読み飛ばした方がいいと思います) 結び目理論の説明は要る? めんどくせーな……wikipedia見てくんないかな……。綾テープの説明ならいくらでもするけど、物理の話はちょっとなー……物理苦手だしな……。えっと、ひも、あるじゃないですか。無いな。この世に紐なんか無いし超弦理論とか言ってるやつは頭がおかしいよ。「あるでしょ?」はい、あります。「紐の両端を繋げたら、輪っかになるでしょ?」まあ、そうすね。「で、その繋げる前に、結び目を作ってから輪っかにしちゃったら、もうそれ、ほどけないでしょ?」高次元に行けばほどけますよ。「うっせーなー……。3次元Euclidianだよクソが」はい。で、もう説明するの諦めるけど、その解(ほど)くとか解かねえとか、そういう連続変形で変わらない量が結び目不変量で、特に結び目ととある多項式を関係させると、3次元空間中のChern-Simons理論でWilson loopの期待値からその結び目多項式を求めることが出来るって言うのを20年くらい前にWittenとかいう人が言い出したのね。あとその紐に太さ付けてtorus knotにして、それ使ってknot complementに対応する(3+3)AGTとか考えたりすんだよ。詳しくは勝手に論文を読め。そんな中で、knot complementの単体分割ってのをしなくちゃいけないわけ。基本的に、コンピュータ上に結び目の絵を描いて、プログラムに入力して祈祷を捧げれば、幾つに最小三角分割されるかってのは出るプログラムがあるらしい(SnapPyとか言う)んで、自分でイメージする必要はないんだけど、まあ自分の修論に展開図も描いたし、一応やっておこうかな、って。
 8の字結び目ってのがあって。

みたいな輪っか。世にある「結び目図鑑」みたいのには「4_1」とかいう名前で載ってるやつです。主に昆虫を捕食します。これに太さを付けて、結び目の付いたドーナツみたいのを想像して下さいよ。次に、また違うドーナツとして、最初に長方形を2色に塗り分けたもので両端をぺたっと貼って、結んでないドーナツを作ることを考えます。それが

カラーセンス最悪だな。死病に罹ったウルトラマンみたいな色してる。問題は、この気持ち悪い色の方のドーナツの表面に、色分けされてる部分毎にぺたっと粘土を盛って、で、同じ色のところに盛ってある粘土同士を繋ぐと、その2種類の粘土の絡まり方が、結び目の付いたドーナツの方になる、のかな? なんか違う気もするけど、まあいいや。4つずつの三角形と、結び目の個数(4_1の4)が対応しているような気がするだろ? え、そうなの?
 まあ、そういう問題を、綾テープでやってみようと思って。ホッチキスで綾テープを留めて、輪っかを作ったりしてさ。とりあえず、その8の字に太さを付ける代わりに、8の字の方にも表裏の色分けをして、綾テープで作ってみたのが

ね。2種類の綾テープを買ってきて表裏で色が違うように留めてんの。で、気持ち悪い色のドーナツは、

でさ、これをもう1回縦の方にも巻いてドーナツ型にするのね。それで、8の字の白とドーナツの白、8の字のオレンジとドーナツの黒をそれぞれ貼り合わせて、ドーナツの表面を全部埋められたら、成功なわけね。でも、この2枚の写真を撮ったところで、ホッチキスの針が無くなったので、やめちゃった。作った結び目2つも、ポイしちゃいました。ちょっとケチが付いたら、一瞬で全部やる気が無くなるね。てへ。ほんとは結び目に興味とかないですもん。上に書いたこととか全部嘘ですよ。