120111-12

  • けんきう

 去年の7月くらいだったかな、夏/の/学/校で喋ったから夏の時点でやってたよなあ、まあその頃から、世話になっている教員に、計算してみることを勧められた問題があって。うーん、既に、それを計算したと主張する論文は出てるんだけど、導出無しでさらっと出しているし、あと、その量を計算する方法が幾つかあるので、なんか、その導出をちゃんと追ってみるってのは、ちょっと簡単ではなくて、まあそれでいて答えが既に分かっている、とまあそういう問題なわけ。そうねえ、大体やることがなくなった時に、思い出したように手を付けたりはしてるんだけど、そんなに真剣に考えたことは無かったんだけど。実質的に計算方針を決めたの、10月に急に思いついて2日くらいでやったくらいだし。まあそれでいて、もちろんそんな簡単に計算は終わらないわけ。何故ならお地蔵様へのお供え物を欠かしていたから。そして、俺の頭が悪いから。んで、ちゃんと考え始める前に修論を書き出したので(現実逃避)(修論を現実逃避って呼ぶのも凄い話だよね)、あと陰嚢が痒くなったので、またその問題は放置して陰嚢をまさぐっていたんだけど。
 んで11月の頭くらいだったかな、その問題と全然関係ない話題のセミナーを聞いてる途中に、俺の問題でも使っているような変換が出てきて。で、その講演者、もう誰だったかも何を喋ってた人かも覚えてないけど、その人が「この変換は、ある極限でしか成り立たない式で、」みたいなことを言ったのね。その極限ってのが、まあ確かにそんなこともあるかなあ、くらいの話だったのと、あと、それを使えば、俺の計算の中で合わない部分がどうにかなりそうだったので、「これ、かな……?」なんて思いながら、自分宛のメールに「円柱が細長い時の極限」ってだけ書いて送っておいたんだ。 まあこうやって、思いついたことを書いて自分宛のメールに書くってのは、元は空メールをPCから自分の携帯に送って同僚の前で携帯を振動させることによって、友達いない疑惑を払拭する、っていう施策としてやってたのを、ちょっと実用的にしたってことで、俺はよくやるんだけど。まあとにかくそうやって、いつかまたこの問題をやる時のためのヒントが、俺のメールボックスの中に鎮座していて、他のメールのやりとり、具体的には、人妻からの逆援交の申込みに真摯に答えたりとかしている時とかにも、ちらりとそのヒントが目について「いつかちゃんとやらなくちゃなあ。それにしても、女の人とエッチをして、しかもお金も貰えるなんて、なんて素晴らしい話だ!」とか思ったりしてたわけです。ちなみにその人妻からのメール、受信トレイにそのまま入ってるんじゃなくて、勝手に振り分けられる「迷惑メールフォルダ」ってとこにわざわざ見に行かなくちゃいけないんですよ。こんな素敵なメールが迷惑なわけ無いのにね。
 そんで、修論を書き終わりまして。あと冬になったので陰嚢が蒸れなくなったので、もうそんな日がな一日陰嚢を掻いていなくてもよくなりまして。またその問題に手を付けてみようと思って。んで、3ヶ月前の自分が書いた計算メモと、その2ヶ月前の自分から来たメール、あと、最近うちの壁に浮かび上がってきた見知らぬお爺さんの顔が、一杯の日本酒と交換でくれたヒントとを突き合わせてみたんだ。まあ最初は、自分の書いてあることの意味が分からないわけ。その計算メモが何枚かあるんだけど、その書いた順番が分からない上に、どの式を信用していいのかも分からない。まあ最終的には自分でもう1回考え直して、あとお爺さんに蜜柑をあげて第2ヒントを貰って(3番目のヒントまでに答えが分からないと、お爺さんは血の涙を流して慟哭に打ち震えます)、結局何が問題なのかを理解したとこで思ったんだけど、明らかに、自分からのメールに書いてあるヒントが意味ない。なんか勘違いだった、っぽい。
 正直言って、あのメール出してから2ヶ月、「あとは本気出して考えればこの問題解けるもんね」って思ってましたよ。全然お話になっていない。一応教員に「ここの変換って、いつでも厳密に成り立つんですよね」「そうだね」はいばっさりーと思って。そして未だに余計な特殊関数因子が消えない。壁のお爺さんも消えない。夜中にぶつぶつ孫の名前を呼んでいる。