Leaf 『WHITE ALBUM2-closing chapter-』

 2年前に出たintroductory chapterに続く、あの名作『ホワルバ』の続編。ちなみにICの時の俺の感想はこれ。まず、エロゲとしての完成度が凄い。ほんと、パチンコのアレとかで「Leafは落ちぶれた」とか言ってるやついますけど、アホなんだと思いますね。TH2で稼いだ体力だろうと何だろうと、このレベルでしっかりしたものを作れるのはさすが。Leafを語るに欠かせない音楽の素晴らしさが、それをシナリオ上の重要な素材とすることで、演出材料として猛威をふるいまくり。この演出の細やかさがね、自信を持って物語を見せに来ていて、これはもう否応なく、良し悪しじゃなくてシナリオの好き嫌いで語るしかないというレベルに引き上げさせられる。ほんと、雪菜派かかずさ派かの二択以外に、この作品を語る術が無いね。一応ルートもある新規ヒロインもいるんだけど、こいつらが、捨てヒロインとかですらなく、徹底的に噛ませに来ている、その三人やその関係を薄らぼんやりと投影だけしたようなシナリオで、まあ終章の三人のためのシナリオの前菜として凄く正しい。
 まあ、HERMIT系の丸戸の、言葉遊びの騙し騙されの、見ていてにやつけるほどの上っ滑り感、それに戯画系の丸戸の、真ヒロインの濃さがどっちも出てて、丸戸好きには堪らない。まあちょっとだけ「ホワルバっぽさ」に執着しすぎてる感はあって、なんか、些細な偶然が重なって泥沼に沈むようにみんな不幸になっていく、っていうのが何度もあって、ちょっとだけ「なんか、不幸になるために生まれたキャラクターたちだな」って思ってしまう(雪菜とか、女神みたいに言われてるけど、その時点でぶっ壊れてるじゃんと思うよね)点はあるけど、まあそんな風に感情的にさせた時点でゲームとしては勝ち。もちろん俺はかずさ派。

WHITE ALBUM2-closing chapter-

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