100208-10

  • 理論ゼミ
    • 月曜。4章発表担当。2週間前から一応発表の用意はしてあったので、そこそこ煮詰まったまとめと、ちょっと横に逸れた話でさらっとまとめて喋るなど。珍しくそんなに死にたくならずですな。その後はくりこみ方法とLorentz対称性の話(dispersion=相対論不変なやり方で正則化した値と、0成分で先に留数定理で積分して3次元の運動量で正則化した時の値が一致するけどなんで?)から、くりこみの時に残された自由度とはなんぞや、counter termで何が補償できるのかなどの話。5章はそこの担当者が発表者都合で入らず、ファリーの定理の話や、オーダーで色んな粒子の寿命を計算したりなどでどうにか時間まで繋いだりですな。ま、さらっと論文の読み方とか勉強の深度について教員から苦言を頂いたりなどはあったんですけど。
  • 実験
    • 火曜。実験器具から手を変え品を変えの火の手が上がるボクらの実験ですが、ついに特注で作られてた真空チェンバーの蓋(色んなケーブルの端子付けてるから特注なんすよ)が紅色に染まって、そこは換装しようがないので完全に詰み(たぶん、あのワイヤで高電圧がちゃんとかかってるかくらいは試した方がいいけど)。一応ちゃぶ台返しで2ヶ月以上前の状態から違う方法でやり直すことになるのかね。恐らく本質的な問題は、この実験をやってるメンバーの最終目標が実験で何かを明らかにすることにはなくて卒業の体裁を整えることだから実験担当のお姉さん先生が「ここまででいいよ」って言ってさえくれればそれでおしまいということと、そもそも今作ろうとしている水素原子発生器は\100万程度で既存品として工業的に発注可能なものだということで、つまり最終的な責任を自分ら以外の他者に押しつけえるというか、心の底では誰かが鉄槌で実験室を破壊して回ってくれればいいのにと思ってる的なアレが(少なくとも俺個人には)あることにあるんですよ、きっと。熱電子のシミュレーションとかしたらレポートに書けるよ。

 僕はあの赤色に騙された。ゆくゆくはタマネギの皮を剥くように、あの人は白くなっていくはずだったのに。つぶやき泣いて、つぶやき泣いて。冗談みたいな雪道を、ずぶり、ずぶりと踏みしめて。車の走行音に身をすくめ。川を見たなら腰まで浸かり、縄を見つけてぶら下がる。そこで始まる、まえ、うしろ。ぶらりぶらりと、まえ、うしろ。投げたボールを追いかけて、まえ、うしろ。手の鳴る方へ、まえ、うしろ。呼ばれる方へ。まえ、うしろ。白い世界を、まえ、うしろ。ぽつりと垂れた赤を囲んで、まえ、うしろ。ああ騙された。