Lump of Sugar 『いつか、届く、あの空に。』
とりあえずシナリオ以外だとBGMの大川茂伸がいい仕事してますよ。あと、此芽のヴィジュアルが個人的にドン嵌り(着物の色柄は季節に合わせましょう)だったのと、巫女のんの立ち絵が凄くいい。で、シナリオか。基本的には、無敵超人に好かれた主人公が和風伝奇に巻き込まれていくよんといういつもの朱門優なんだけど、それだけにその伝奇周りの知識の貯蔵量と遣い方は半端無い。単なる味付けのみならず地縁として確実にシナリオのテーマに絡んでいく一方で、名前の付け方や言霊の意味の持たせ方にもそれが染み渡り、それが伝奇ものの気味悪さでありながらライターの心遣いのようにも感じられて、グラフィックの画風も合わせて舞台全体の(そうやって囲えることが一つの仕掛けなんだけど)丁寧な印象を与える。種族としての人間、歯車と相立たない個人としての人間。かなり好きな一作。
- 出版社/メーカー: Lump of Sugar
- 発売日: 2007/01/26
- メディア: DVD-ROM
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