清野静 『時載りリンネ! 4』

相変わらず良質の児童文学っぽいんだよなー。あらすじ読んだだけでオチまで見えてしまう筋立てもそうだし、読みどころがそこじゃない、ってのもそう。等身大の少女のように見えて、だけど大人である作者が書いたキャラクターであるリンネが、天真爛漫に物語の中を駆け巡って、一番読書によって成長しなければならないのに色んなことを身で体得してしまう、という読書を題材としたメタフィクションっぽいところだよなあ。これをこの作者の本当に綺麗な文体でやる、っていうのはなんか本当に本読みとして幸せな時間を過ごせたような気がする。
時載りリンネ! 4 とっておきの日々 (角川スニーカー文庫)