梅棹忠夫 『知的生産の技術』

京大カードで有名な40年前の本。生協もロゴ入りの京大カード売ればいいのにな。カードの使い方以外にも読書の方法や文章を書くときのお作法なんかも。タイプライターのくだりなどさすがに古くて読んでも仕方ない部分も多いけど、全体の本の価値は失われていない。というのも直接的なノウハウだけでなく、自分なりの工夫へのきっかけとして書かれているぶん、基礎的な意識の部分も多いから。個人的には学問というわりに著者と近いものを生業にしてるから直接流用できるアイディアも多かったんだけど。とりあえず高橋メソッド風味なパワポを作るときにカードを使ってみたけどとても楽だった。考えながらもの書いてるときは手書きじゃないと俺は駄目なんだよね。タイプだと思考に追いつかない。ペンタブで認識できるほど綺麗な字を書けない。

メモはちゃんと文章の形にしなさいというのは確かにそうだよなあ。俺はマウスパッドにB5のただの白紙敷いてメモ帳としても使ってたりすんだけど、ここに書いてあってしょっちゅう目に入る「奈落の支配者」って何を思って書いたのか全然わかんないもんね。ストレージとしての役割を全く果たしてない。そういう意味では最初から他人に見せるものとしてblogにポストしてしまうというのも1つの考え方。それこそb"log"の神髄でもあるだろうし。

知的生産の技術 (岩波新書)