080329-30

  • Ryder 『Quantum Field Theory』
    • 9-3 質量と結合定数の定義を無限大に変えてwave function renormalization constantを導入して、ラグランジアンにカウンター項を加える。φ^4の場合ver.。摂動だけど大丈夫。
    • 9-4 くりこみ群。次元合わせに使った質量μを位相いじってくりこみ前の式が不変、という式に入れると(9-65)、スケールを変えて次元不変という式から(9-68)。連立してRG方程式。解は(9-74)。摂動で手の届かないところに使ってみよう。
    • 9-5,6 QEDをくりこみ。2-loopsの場合までの摂動。図9-5〜9-9までの5つの発散する図の内、最初の3つは再定義で、9-8はFurry's theoremで無視、9-9はゲージ不変性で解決。ラグランジアンの次元を調節して最初の3つを計算。ちゃんとラグランジアンのカウンター項で収束するんでしょうね? します。くりこみして自己エネルギーがあっても光子は質量を持ちません。セーフ。まとめるとラグランジアンは(9-132)。vertex functionのくりこみで定数がややズレたのが異常磁気モーメント。びっくりするくらいの実験との一致。運動量が大きくなるとμに従って摂動が不適に。これは電荷の場合の遮蔽と似たようなもんですえ。
    • 9-7 摂動論に頼らないQEDくりこみの証明。vertex functionは既約なskeltonに落として解決。自己エネルギーの2つは重なりがあるからそうもいかない。電子の場合はWard's identityでvertex functionの話にすればいいじゃない。光子の場合も同様に。このときに3つの光子のvertex functionが出てきて、えぇっFurry's theoremって思うけど、この定理はreverseが存在して和をとると消えるという話で、この場合は別に和をとるわけじゃないからセフセフ。

この本みたいに最初の式をどんどん修正していくタイプの進め方だと、思考のトレースが出来るから初読にはいいんだけど、結局俺が一番理解できるのは、ひと段落した理論でごちゃごちゃ色々やってみた時に運用のコツを掴んだときなんだよね。だから1段上の本でその1つ下の理論がわかるというか。さてここで問題です。こういう理解の仕方をしている人間が、至上のTheory of Everythingを導くことはありえるでしょうか?