自転車は危ない乗り物だよ

んでその6/20は俺の誕生日だったんですけど、まあ誕生日というより、藁人形のおでこに非コミュって書いたら動き出した記念日だよねっていうくらいの俺ですから、無論のことながら家族以外からは一切お祝いなどは頂かず、俺自身も普通に授業受けて普通に買物して家に帰りました。普通の買物と言ってもあれですよ、自転車のカゴに2lの水を3本入れて更にピザポテトとか買ってるような状態ですよ。もう生活感が溢れて床下浸水。誕生日ケーキのドーナツが涙を誘い更に洪水は増すばかり。そんな状態で自転車乗って帰ってました。前の日に自転車のブレーキを調整してもらってたので、心もち英語で言うところのプラシーボ、なんだか自転車の調子も良くて、軽くスピードが出てたんでしょうかね。

ボクが今住んでるのは京都なんですけど、京都といえば景観保護じゃないですか。高いマンションは建築禁止、観光地近くでは洗濯物を干すのにも制限があり、マクドナルドはなんだか微妙な臙脂色に染められて、サンタクロースも赤紫色と、住んでる側からすりゃようまあそんなに気を遣いますなあと思うわけです。具体的には、そんなに景観保護が大事なら、街中を全部まるごとジップロックに詰めちゃって押入れに閉まっておきなさいよと思うくらいですね。そんな街ですから、ガードレールも焦げ茶色というか道端に落ちてる犬のかりんとう色をしてるわけ。でさあ、景観がどうとかでそうなってんだから、要は目立たないようにしてるわけじゃないですか。そのガードレールの存在を。

自転車漕いでる俺の目の前、細い車道を横切ってまた歩道に入ろうとしたその瞬間ですよ。その茶色のガードレールが突然生えてきたんです。にょきんっ!って感じに。正確には何かにぶつかって俺の自転車が60度くらいまで前のめりになってから俺の目の前に現れたというところですね。胸ポケットから擦り抜けて吹き飛ぶiPod。かごから飛び出すピザポテト。何が起きたかよくわからないけど前のめりのまま踏ん張る俺。

京都に来てからよく思うのは、道端のおばちゃんがやたら親切なことだよね。今回もそこら歩いてたおばちゃんが駆け寄ってきてくれて、立ち尽くす俺にiPod拾ってくれたり、「落ち着いて!」なんて声かけてくれるわけ。こっちは落ち着いてるつもりだけど、まあ下手すりゃ地面に刺さってそうな角度で自転車に乗ってる人が落ち着いてるわきゃねえよな。そうこうしてる内に他にもおばちゃんが1人寄ってきてくれたりして、無事に体勢を整えられたんですよ。「あれ?」とか言って如何にもハンドル操作を誤ったかのように装いながら。ほんとはガードレールに気付かず自転車で突貫していくという、落ち着いたところで普通におかしい人なんですけどね。結局色んなところ打撲したり自転車が歪んだりしたんですけど、不幸中の幸いといえばアレですね、iPodにアートワークスを入れてなかったことですね。おばちゃんに拾ってもらった液晶にエロゲーの主題歌とそのパッケージなんかが映ってた日にはですよ。そのおばちゃんも「いやあこの人不潔ですわあ」と言いながら室伏ばりのフォームでボクのiPodを大遠投、それをボクは一生懸命拾ってきて「っておい!犬ちゃうわ!」というノリツッコミをしたが最後、上方弁のあくせんとが違いますえと言われて調教と書いてトレーニングと読みそのこころは親切という名の拉致監禁、さしものボクも死んでしまうところだったと思います。せーふ。