2010-01-18から1日間の記事一覧

支倉凍砂 『狼と香辛料 13』

短篇集に中編一つ。中編は元羊飼いノーラの話。短編のホロとロレンスの話がどれをとってもただただ上手い。狼と香辛料 13 Side colors 3 (電撃文庫 は 8-13)作者: 支倉凍砂,文倉十出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス発売日: 2009/11/10メディア: …

水瀬葉月 『C3-シーキューブ 8』

前半は安易かつ安定した季節ネタだけど、中盤以降のスプラッタ混じりの戦闘と、あとはエピローグの締めがそれこそ単なるクリスマスネタに終わらない一ひねりがあって。若干登場人物の数が手を広げすぎ感あるけど、面白かったですな。C3‐シーキューブ〈8〉 (…

野村美月 『“文学少女”見習いの、傷心。』

やってることは本編からずっと変わらず、過去の名作を見立てに用いて人の心の多層性とその暗部の発露なんですけどねー。その多層性を"妖怪"という違うステージに立つことで回避した遠子先輩と、単純さと一人称で回避する菜乃、という形かなー。外伝になって…

原田宇陀児 『風に乗りて歩むもの』

初老の紳士探偵ボギィと少女グラニットの逃避行。相変わらずの気取った仮名遣いや、ちょっとオチの弱いところまで、ミステリ、特に海外ハードボイルドの趣を湛えた、うだるちんのオリジナル新作。そういうものの影響一辺倒かというとそうでもなく、さすがに…

中村九郎 『曲矢さんのエア彼氏 2』

とりあえず前巻で世界観を出し終わって、この巻では登場人物どもが存分に自分の領域=エア設定を押しつけ合う、何とも言えない自由な感じが楽しい。主人公がツッコミ役に回ったのもそれを後押し。俄然面白くなってきましたな。曲矢さんのエア彼氏 2 (ガガガ文…