2007-10-07から1日間の記事一覧

トオマス・マン 『トニオ・クレエゲル』

芸術家はその異常性から、良心を持った俗人とはズレた存在である、という作家の主人公だが、彼自身は作家という芸術職にありながら俗人の良心を捨てられない。その2つの世界のどちらにも属することの出来ない主人公の矛盾に、画家の女友達が彼が「一人の俗人…